出稼ぎ農民をカウントしない「都市化」なんて!社会科学院が戸籍制度を批判―香港紙

Record China    2010年10月7日(木) 19時7分

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5日、香港紙・文匯報は記事「中国社会科学院、戸籍制度が都市化を遅らせたと批判」を掲載した。都市に住む出稼ぎ農民が公共サービスを受けられない現行制度を「偽りの都市化」と批判している。写真は山西省太原市の建設現場。昼食をとる出稼ぎ農民。

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2010年10月5日、香港紙・文匯報は記事「中国社会科学院、戸籍制度が都市化を遅らせたと批判」を掲載した。

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中国社会科学院財政・貿易経済研究所発表の報告書「中国財政政策報告2010/2011」は、第12期5カ年計画期間に経済成長及び国民の生活水準向上の求めに応じて、都市化が進展すると予想している。

しかし、現実的には中国の都市化は経済成長から大きく遅れている。改革開放後、経済成長に伴い多くの農村人口が都市部に移転した。全人口に占める都市人口の比率は1976年の15.4%から2008年の44.9%にまで上昇。平均年1%のペースで移転が進んでいる。

その一方で、都市と農村を厳格に区別し自由に戸籍が移動できない制度は残されたまま。そのため現状の都市化は「偽りの都市化」にとどまっているという。すなわち、都市部に住む出稼ぎ農民は都市人口に数えられず、また都市に戸籍を持つ住民が得ている各種公共サービスを受けることもできない。収入水準、消費モデルも都市住民とは大きく異なる。

「偽りの都市化」を解消し、都市は積極的に農村人口を受け入れる必要があると報告書は指摘。本当の意味での都市化を推進し、都市部の基本的公共サービスを出稼ぎ農民とその子女を含めた全ての人々に提供しなければならないと提言した。(翻訳・編集/KT)

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