中国人の生活が苦しいのは欧米の搾取が原因―中国紙

Record China    2010年9月24日(金) 3時15分

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22日、環境時報は、香港中文大学の郎咸平教授の「私たちの生活はなぜこんなに苦しいのか」と題した評論を掲載。中国人の生活が苦しいのは欧米の搾取が原因だと指摘した。写真は輸出向け太陽電池工場。

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2010年9月22日、環境時報は、香港中文大学の郎咸平(ラン・シエンピン)教授の「私たちの生活はなぜこんなに苦しいのか」と題した評論を掲載した。以下はその要約。

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世界的な金融危機の影響下に、中国では2つの現象が出現した。1つは世界第2の贅沢品消費国となったこと、もう1つは中国沿海地区で労働力不足が再び起こったことである。贅沢品の消費大国であるにもかかわらず、09年のGDPに占める消費の割合はわずか29%に過ぎず、これは中国の消費力が大きく不足している国家であることを表している。

消費力の不足は、中国人が貧乏であることに起因している。例えば、国民平均の1時間当たりの給与は、ドイツが世界で最も高く約30ドルなのに対し、中国は0.8ドルに過ぎず、世界のワースト1にランクされている。

一方、平均労働時間は中国人が世界一長く、1年間の労働時間は2200時間にも達している。米国は1610時間、最も短いオランダは1389時間。中国人労働者は、世界で最も安い給料で、世界で最も長い時間労働をこなしているというわけである。

金融危機の後、珠江デルタで労働力不足が再び発生した。これは工場への注文が急増したからだけではなく、そこで働く出稼ぎ労働者の給与に対する不満も原因となっている。珠江デルタの中心都市・広東省東莞市の労働者の給料は、ここ10年ほとんど変わっていない。しかし物価は大幅に上昇しており、彼らの生活は苦しくなる一方だ。また、企業経営者の生活も、「出稼ぎ労働者のためにアルバイトしているようなものだ」という声に代表されるように、同様に苦しい。なぜそうなのか?それには2つの原因がある。

1つ目は欧米企業による搾取が原因である。一部の学者は「中国では労働集約型の産業は核心となる技術を持っていないからだ」と説明するが、そうではない。欧米企業が設計から原料調達、運送、卸・小売など、製造以外のすべての部分を掌握しており、価格決定権を持っているため、中国が製造すればするだけ、欧米が豊かになるというわけである。

2つ目の原因は、中国の産業政策が偏っていること。中国のGDPは毎年約10%のスピードで成長しているが、それを押し上げているのは、一般市民の消費やその他の産業ではなく、政府が推し進める大量の道路、橋、住宅などの建設、つまりこれに投入されている鉄筋やコンクリートだからである。鉄筋やコンクリートが増えるにつれ、市民はますます貧乏になっていく。(翻訳・編集/HA)

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