<レコチャ広場><尖閣問題>在日の華僑でさえあんなことを…=彼らの対日批判は何なのか?

Record China    2010年9月22日(水) 10時46分

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2010年9月、「日本が仕掛けた『衝突』は間違った判断=日本在住華人が懸念表明―日本華字紙」という記事が大手ポータルサイトのニュースランキングで第1位にランクされていた。資料写真。

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2010年9月、「日本が仕掛けた『衝突』は間違った判断=日本在住華人が懸念表明―日本華字紙」というレコードチャイナの記事が大手ポータルサイトのニュースランキングで第1位にランクされていた。

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何年も日本にいる中国系の人々は日本の現実も知り、中国政府を外から冷静かつ客観的に見ることもできる人たちだと思っていたので驚いた。このニュースに対する読者の感想にも「日本にいる華僑でさえ、このような考えを持っているとはね。中国人はどこで長く暮らしても中国人だ」というコメントがあった。現実には中国本国による監視があるからその線に沿った公式のコメントを出さざるを得ないとも思うが、中には本気で日本に対して怒っている人もいると考えると暗い気持ちになる。

1990年代に取材していた頃、中国の内政などほかの話題では割に常識的かつ冷静に話ができる新聞業界の同業者でも、いざ歴史問題など日中関係の機微に触れる話になるとムキになってこちらを問い詰めようとしてきたので驚いたことがある。あれから20年経ってこれだけ経済成長しても、そうしたメンタリティは変わらないのかしら。

推理小説的に考えると、事件によって得をする者がその事件を起こした"犯人"だ。

中国側が自国民を洗脳しようとしている「日本の艦船が中国漁船にぶつかって来た」という主張はかなり苦しい。

日本側がさっさとビデオを公開してしまえばこんな文章を書く意味もないのだが、今回のような衝突により日本が“利益”を得ることは考えにくいのだ。

まあ証拠を偽造した検察官が逮捕されたばかりの国だから可能性ゼロとまでは言わないが、日中戦争時の関東軍でもあるまいし、軍隊でもない海上保安庁の役人が喜んで対外的な摩擦を引き起こす行動に出ることは、現代日本人の常識では考えられない。長引く不況に疲弊し切っている日本の政府がいま期待する「観光立国」の柱は中国人観光客であり、その立国の根幹を揺るがしかねない自国に向けた"破壊工作"をやるほど度胸のある役人がいるわけがない。

逆に、中国側にはいつも9月の記念日周辺で何かことを起こそうという気配が小規模な示威行動も含めてこれまでにも繰り返しあった。タイミング的には匂う。そういえば、まさか模倣犯ではあるまいが、最近、シーシェパードという過激派反捕鯨組織がやはり日本の船に体当たりしたり乗り込んで来て逮捕された同様のケースは記憶に新しい。

さらに、尖閣諸島を自国領として国際社会に宣伝したい中国政府にとってはいい機会かもしれない。相手国の内閣が本格始動するタイミングで外交的な揺さぶりをかけようという駆け引きも、日本にはできないが中国ならやりそうだ。

以上はシンプルな推理だが、中国は現地のテレビや国営メディアなどに当局者や軍人までが登場し日本側に衝突事件の責任を押しつけて悪者にしたうえで「尖閣諸島(中国名:釣魚島)は中国固有の領土だ」と繰り返し主張している。中国側当事者として事情を最もよく知るはずの船長が、逮捕されたまま帰国しておらず、事実関係はよく分かっていないはずなのに、未確認のままにこれほど一方的な自己主張をみせつけられると、「あれ、中国っていつも、だれに対してもこんな調子なのか」と改めて思わされる。

近年では北京五輪の時に中国がチベット問題で随分と叩かれていたが、「もしかして…、チベットやウイグルの問題も真相は、いま日本がやられているのと同じことなのか」と中国に疑念を抱く日本人が増えてもおかしくはない。中国当局はそんな日本人民の感覚などには頓着しないのだろうが…。(文章/NK)

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