中国で「石炭灰の垂れ流し」が深刻、催奇性や発がん物質も=グリーンピースが報告

Record China    2010年9月17日(金) 14時7分

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15日、石炭を燃料とする火力発電所が排出する石炭灰(フライアッシュ)が、中国における固形産業廃棄物の中でも最多を占めることが国際環境NGOグリーンピースの調査で明らかになった。写真は江蘇省の火力発電所で石炭カスを処理する作業員たち。

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2010年9月15日、石炭を燃料とする火力発電所が排出する石炭灰(フライアッシュ)が、中国における固形産業廃棄物の中でも最多を占めることが国際環境NGOグリーンピースの調査で明らかになった。騰訊緑色が伝えた。

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グリーンピースが北京で発表した「2010中国石炭灰報告」によると、人体や環境に悪影響を及ぼす石炭灰の存在が中国では長い間放置されたままだった。そのため、報告は中国政府ができるだけ早く石炭灰問題を改善すると同時に、石炭への過度の依存を減らし、根本からの解決を図るよう呼び掛けている。

気候変動とエネルギー問題を担当する楊愛倫(ヤン・アイルン)氏は「火力発電所で排出される石炭灰は石炭4t当たり1tにもなる。中国は火力発電所の急増に伴い、過去8年間で石炭灰の排出量が2.5倍も増えた」と指摘した。報告によると、中国の09年の石炭灰排出量は3億7500万t。これは、中国の都市で1年間に排出される生活ごみの総量の2倍を超える。

グリーンピースが実施した検査によると、中国国内で採取した石炭灰から人体や環境に有害な物質が20種類以上も検出された。中には神経毒性や催奇形性、発がん性物質のある重金属も含まれていた。また、発電所付近の地表水と地下水からも複数の国家基準を超える有害物質が検出された。

楊氏によると、調査が行われた火力発電所は14か所だが、大半は石炭灰の飛散、流出、地下水への浸透などを防止する措置が取られていなかったという。(翻訳・編集/NN)

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