Record China 2010年9月15日(水) 19時13分
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2010年9月、尖閣諸島における海上保安庁巡視船への衝突で中国漁船の船長らが拘束された事件は、中国側が日本の丹羽大使を夜中に呼び付けて抗議するなどにわかに騒がしい展開となっている。資料写真。
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2010年9月、尖閣諸島における海上保安庁巡視船への衝突で中国漁船の船長らが拘束された事件は、中国側が12日未明日本の丹羽大使を呼び付けて抗議するなどにわかに騒がしい展開となっている。
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領土問題に対する立場の違いや自国民保護の重要性を考えると理解できる部分もある。とはいえ、さほど緊急性のない事案であえて一国の代表である大使を夜中に呼びつけたり、すでに決まっていた交渉ごとや要人の訪日を一方的にキャンセルしたり、悪い意味で中国らしい高飛車なやり方には呆れる。
日中戦争の契機となった9月18日の満州事変記念日を控えて、またぞろ「歴史問題」を蒸し返し、貧富の格差など内政に対する国民の不満を外の“敵”に向けさせようというのか。
かつて江沢民時代に散々使われたこの手法によって日本国民の対中感情は決定的に冷え込んだ。それ以前は、中国は経済的には貧しくても毛沢東、周恩来、トウ小平という大人(たいじん)の風格を持つ政治家がいる国とみられていたが、江時代に一気にそれが変わった。
嫌中感情があまりにひどかったからこそ2007年に温家宝首相が「氷を溶かす旅」として訪日しわざわざパフォーマンスまで披露したのに、またぞろ「小人(しょうじん)外交」に逆戻りするのだろうか。中国政府の強硬姿勢に乗じて、天津では日本人学校に鉄の弾が撃ち込まれ、広州の総領事館にはビール瓶が投げつけられたという。
時代変わって、長引く不況下の日本では、大量の中国人観光客に大きな期待を寄せているが、経済的依存度と国家や国民に対する尊敬の念はまた別の話だ。国土が大きいのだから、人間や外交も大きくあってほしいものだ。
夜中に呼び出されることのない中国の駐日大使はどのように考えているのだろう。(文章/NK)
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