日本でも確認の新型耐性菌、中国で感染爆発のおそれ=抗生物質の濫用で

Record China    2010年9月7日(火) 22時29分

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7日、抗生物質に対する耐性が著しく高い新型の耐性菌が日本でも初めて検出されたばかりだが、本格的な流行が始まった場合、中国はパンデミック(感染爆発)を引き起こす危険性があると中国の専門家が指摘した。資料写真。

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2010年9月7日、抗生物質に対する耐性が著しく高い新型の耐性菌が日本でも初めて検出されたばかりだが、本格的な流行が始まった場合、中国はパンデミック(感染爆発)を引き起こす危険性があると中国の専門家が指摘した。華西都市報が伝えた。

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新型の耐性菌は「NDM1」(ニューデリー・メタロベータ・ラクタマーゼ1)という遺伝子を持ち、ほとんどの抗生物質が効かない。そのため、「スーパー耐性菌」とも呼ばれている。インド、パキスタンで発生し、両国のほか欧米諸国を中心に感染者が出ていた。

呼吸器疾病研究の第一人者で中国工程院院士の鍾南山(ジョン・ナンシャン)氏は、中国で抗生物質が濫用されている現状を指摘した上で、「本格的な流行が始まった場合、中国はパンデミック(感染爆発)を引き起こす可能性がある」と警鐘を鳴らす。

鐘氏によると、中国では大きな病院で使われる薬の半分近くが抗生物質。ちょっとした風邪や、抗生物質が効かないウイルス感染などにまで処方することがよくあるほか、農業や漁業の現場でも抗生物質が大量に使われており、「新型耐性菌の感染を拡大させる土壌は十分に整っている」と話す。

中国は世界で最も抗生物質の濫用が深刻な国の1つで、これにより中国は細菌全体の抗生物質に対する耐性が欧米より著しく高い。中国は毎年約21万tの抗生物質を生産しており、1人あたりの消費量は米国人の10倍に上る。だが、処方された患者のうち本当に必要だった人は20%未満で、「残りの80%以上は無駄に処方されていたということだ」と鐘氏は指摘した。(翻訳・編集/NN)

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