中国第3と第4の砂漠が合体の危険!砂漠化防止の大規模プロジェクトが始動―内モンゴル自治区

Record China    2010年8月31日(火) 14時25分

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28日、中国内モンゴル自治区アルシャー盟で、今世紀最大の砂漠化対策に約60億6200万円が投入されることが分かった。アルシャー盟周辺はバダインジャラン砂漠とトングリ砂漠を擁しているが、近年砂漠化が進んでいる。写真は干ばつに侵される甘粛省民勤県のオアシス。

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2010年8月28日、中国内モンゴル自治区アルシャー盟で、今世紀最大の砂漠化対策に4億8000万元(約60億6200万円)が投入されることが分かった。アルシャー盟周辺は中国第3のバダインジャラン砂漠と同じく第4のトングリ砂漠を擁しているが、近年進む砂漠化によって、この2つの砂漠が1つにつながる恐れがあるという。新華社の報道。

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アルシャー盟西端から東西270kmで南北220km、国内第3で世界第4の砂漠であるバダインジャラン砂漠。甘粛省や寧夏回族自治区にまたがるトングリ砂漠。この2つは雅布頼山と甘粛省民勤県のオアシスを挟んでいるが、内モンゴル自治区林業庁が02年に取得した衛星画像によると、2つの砂漠を隔てる山とオアシス上には3つの流動砂丘が存在しており、年15〜20mのスピードでトングリ砂漠へ向かって南下している。場合によっては、2つの砂漠が大きな1つの砂漠となる可能性も浮上してきた。

アルシャー盟は西北風にさらされる強風地帯。風速15m/時以上の強風あるいは砂嵐を記録する日が年平均54.1日、多い年で95日観測される。風が砂を巻き上げ、運搬し、堆積していく。砂塵は祁連山脈とアルタイ山脈の間に形成された“風穴”を通じて風力を増し、砂塵移動の速度をさらに強める。これが砂漠化の主要原因だ。もちろん、近年頻発する干ばつも起因している。

アルシャー盟林業局資源科の王暁東(ワン・シアオドン)科長は、今年8月から開始した砂漠化対策プロジェクトの内容について、長さ202km、幅5〜15kmにわたる緑地帯形成を6年間かけて行うとした。6.4万ヘクタールにわたる植林、2.7万ヘクタールにわたる人工造林、0.8万ヘクタールにわたる砂地固めを行い、砂漠化地区に居住する300世帯1000人の移住も実施。以上にかかる4億8000万元は国家予算で賄われ、第1期(10年8月〜11年11月)プロジェクトでは1500万元が投入されることが決定している。(翻訳・編集/愛玉)

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