中国の「核心的利益」とはなにか?他国の誤解を解く外交に転換せよ―SP華字紙

Record China    2010年8月29日(日) 12時19分

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24日、シンガポール華字紙・聯合早報はコラム「『核心的利益』だけではなく、『共同の利益』をさらに強調するべきだ」を掲載した。写真は2009年12月、中越合同巡視のため出港する中国のミサイル駆逐艦。

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2010年8月24日、シンガポール華字紙・聯合早報はコラム「『核心的利益』だけではなく、『共同の利益』をさらに強調するべきだ」を掲載した。以下はその抄訳。

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2010年、中国外交のキーワードは「核心的利益」だった。学界、政界では最近、この言葉をめぐって激烈な議論が交わされている。どの国にも「核心的利益」は存在するが、しかし全ての国が「核心的利益」を外交の主軸にすえているわけではない。ではなぜ中国は「核心的利益」外交を続けているのか。

国力の成長、それこそが「核心的利益」の背景にある。国際社会では台頭しつつある大国のみが「核心的利益」を強調するものだ。小国ならば「核心的利益」を主張しても、守れないことを恐れる。強国は口にした「核心的利益」に逆に束縛されることを恐れる。唯一、台頭の最中にある大国のみが国際社会の尊敬を得ようと、自国の「核心的利益」を言い立てるのだから。

もっとも「核心的利益」外国は決して衝突を引き起こすものではなく、むしろ協力を目指すもの。中国は米国に決してゆずれない一線を示すことで、協力の可能性を示している。しかし問題は「核心的利益」が何を意味するのか、その定義の問題にある。実力が上がるにつれ、台頭する国家はその「核心的利益」の最大化をはかる。中国ならば、台湾やチベット、新疆の領土は国際社会が認めた中国の領土だが、もしその他の地域や領海まで「核心的利益」に含めるならば、必ずや問題を引き起こすだろう。

また「核心的利益」だけではなく、中国外交は国際社会の「共同の利益」をより強調する必要がある。それにより他国と協力する土台を築くことができるだろう。国際社会に対し衝突を避け協力を推進する準備があることを伝え、中国の台頭に対する国際社会の誤解と敵意を解くことが、今、中国外交に求められている。(翻訳・編集/KT)



   

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