向こう10年間に米中戦争はない=平和の鍵は米国による内政・領土戦略への不干渉―中国メディア

Record China    2010年8月12日(木) 18時31分

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8日、環球時報は清華大学国際問題研究所の趙可金副教授の寄稿文を掲載、向こう10年間に米中戦争が勃発する可能性は極めて低いと論じた。写真は軍事演習する中国空軍。

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2010年8月8日、環球時報清華大学国際問題研究所の趙可金(ジャオ・カージン)副教授の寄稿文を掲載、向こう10年間に米中戦争が勃発する可能性は極めて低いと論じた。以下はその要約。

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政治地理学の視点から見た米中関係は非常に複雑で、中国は「制陸権」と「制海権」のパワーバランスがちょうど交錯する地理的特質をもっているため、米国にとってみれば戦略上中国を牽(けん)制する手段は多く、戦争によって国益を獲得する必要は必ずしもない。米国は西半球における制空・制海のための地理的条件に恵まれており、同盟国を含めた地理的・戦略的優位は動かない。中国も、少なくとも今後10年間は米国と戦争をする能力はないだろう。

2020年には米中のパワーバランスに明確な変化が生じ、両国の経済力と軍事力は均衡するようになるが、その場合にも、核戦力を持つ両国が軽率に戦争に突入することは考えられない。しかも米国は核大国との戦争を過去に一度も起こしたことがない。朝鮮半島問題、台湾問題、日中関係における問題、南シナ海の領海問題を巡り、中国が米国との衝突を避けられない状況に追い込まれる可能性も低い。

さらに、米中間には60を超える対話チャンネルがあり、衝突を防ぐための危機管理体制も万全だ。また、米中にはグローバルか局地的かを問わず共通の利益がかつて以上に存在している。もちろん、両国ともに国益の最大化を追求しようとするだろうし、駆け引きは続くだろう。中国が米国の世界およびアジアでの覇権を黙認するかわり、米国が中国の内政問題、台湾・南シナ海を含めた地域戦略に対して譲歩をすることが、両国の軍事衝突を防ぐ道となるだろう。(翻訳・編集/津野尾)

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