中国は賃上げ後も依然「世界の工場」として君臨する=その5つの理由―中国紙

Record China    2010年7月1日(木) 6時50分

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28日、経済参考報は、労働コストの上昇などによって他の発展途上国と比較した場合の優位性が失われつつあるものの、中国が依然として「世界の工場」としての地位を確保し続ける5つの理由を挙げた。写真は四川省のかつら工場。

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2010年6月28日、経済参考報は、労働コストの上昇などによって他の発展途上国と比較した場合の優位性が失われつつあるものの、中国が依然として「世界の工場」としての地位を確保し続ける5つの理由を挙げた。以下はその要約。

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経済の成長に伴い、物価や生活コストが上昇すれば、労働者は賃上げを要求する。中国の経済成長スピードと比べ、賃金は低く抑えられてきたが、ここに来て賃上げの要求が高まってきている。賃金を上げれば製造コストが上昇するため、輸出部門にとっては当然好ましくないニュースになる。しかし、これを理由に、中国が「世界の工場」としての地位を保てなくなると断言するのは早急だろう。

第1に、輸出部門でも業種ごとの原価構成が大きく異なっていることが挙げられる。例えば、靴製造業界では労働コストが総コストの80%を占めるが、機械設備業界では10%に過ぎず、労働コストの上昇を吸収する余地は大きい。従って、労働コストの上昇が輸出業界全体に大きな打撃を与えるまでには至らない。

第2に、中国が世界一の輸出大国になったことは、中国の総合的な優位性を証明している。安価な労働力以外にも、管理面や比較的ハードルの低い環境基準などの優位性がある。

第3に、中国は依然として労働資源の最も豊富な国、つまり最も余剰労働力を抱えた国家だということである。特に農村部では、まだ数億の労働力が「世界の工場」への入場を待っている。

第4に、中国の輸出部門の優位性は、その他の発展途上国、特にインド、東南アジア各国、東ヨーロッパ各国などと比較してのもので、仮に労働コストが上昇したとしても、その他の部分で依然として他国より優れている。そのため、多少のコスト高になったとしても、縮小するどころか引き続きシェアを拡大する可能性さえある。

第5に、輸出部門の労働力は、教育程度や学習能力の高い若い世代が主力になってきている。一世代前の労働者に比べて労働生産性が高いため、たとえ賃金が上昇したとしても、実際のコストは同じ割合で上昇しない。(翻訳・編集/HA)

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