「昔は楽だった台湾人の中国生活、今では台北以上に高い生活費」―米メディア

Record China    2010年6月24日(木) 6時21分

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21日、米国営ラジオ局ボイス・オブ・アメリカがこのほど、「台湾人が中国で暮らすのは楽ではない」と題した記事を掲載したと伝えられた。写真は09年5月、中国江西省の「野菜基地」。輸出向け野菜の生産を目指し、台湾人ビジネスマンが農業で起業した。

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2010年6月21日付の環球網によると、米国営ラジオ局ボイス・オブ・アメリカの中国語版ウェブサイトはこのほど、「台湾人が中国で暮らすのは楽ではない」とした記事を発表した。中国本土では、生活コスト面で台北市を超える都市が出現し、人件費の上昇によって進出企業の存続メリットが減ってきており、台湾人が中国本土で生活し、ビジネスを広げるのは容易でなくなりつつあるとした。以下はその要約。

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北京市、上海市の生活コストはすでに台北市を超えており、台湾人が中国本土で生活するストレスは昔とは比べ物にならない程大きくなっている。英・国際人材調査大手ECAインターナショナルの調査によると、アジア圏の生活コストは上海が7位、北京が8位。両市以外に中国本土の都市から広州深セン瀋陽天津が20位以内にランクインしている。これらの都市は多くの在中台湾人が居住する都市だが、12位の台北、15位の高雄と生活コスト面ではほとんど差が無いことがわかる。

台湾対外貿易発展理事会市場開拓発展処の林(リン)氏は、「在中台湾人は、すべてが成功したビジネスマンや企業主ではない」と紹介した。中国進出には成功しなかったものの台湾へは戻らず、中国本土に残ってアルバイトや工場労働者として暮らす「盲流」と呼ばれる人も多く、こうした人々にとっては中国本土の生活はかなり苦しいだろうと話す。また、台湾紙・新生報も「台湾人の中国本土での生活はすでに楽なものではなくなっている」と評している。

一方、台湾企業に関しては、「従業員による連続飛び降り自殺の影響で工員の給与を引き上げざるを得なくなった富士康(フォックスコン)事件は、台湾企業に大きなプレッシャーを与えた」と、深セン市台商協会の黄明智(ホアン・ミンジー)会長は指摘する。かつてのような廉価な労働力はすでに存在しなくなりつつある事実が顕在化してきた。

中台の経済・貿易関係は日増しに緊密さを強めており、人々の往来もよりスピーディになっている。台湾へ戻って生活することも、中国本土へ来てビジネス展開することもますます便利になっており、こうしたことが中台間の企業や人の相互交流をさらに盛んにしている。昔のように一方が絶対的な優位性を持ち、別の一方が絶対的な劣勢ということはすでに有り得なくなっているのだろう。(翻訳・編集/HA)

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