キルギスの民族衝突、国境付近の治安悪化招く=対中央アジア貿易に悪影響も―中国紙

Record China    2010年6月21日(月) 13時1分

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20日、中央アジア・キルギスの民族衝突により中国国境付近の安全が脅かされていると中国国営紙が報じた。写真は16日、中国政府のチャーター機でキルギスからウルムチに避難した中国人。

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2010年6月20日、中国国営新華社通信は、中央アジア・キルギスの民族衝突により中国国境付近の安全が脅かされていると報じた。

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同国の保健省は17日までに騒乱による死者は少なくとも191人、負傷者は約2000人に上ると発表。だが、18日に南部の主要都市・オシを視察したオトゥンバエワ暫定大統領は、「農村部の正確な死傷者数を把握するのは困難。暫定政府が発表した数字は実情をはるかに下回っていると思われる」と述べた上で、「実際はこの10倍に達する」との見方を示した。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は18日、支援が必要な人の数は最終的に100万人に達するとの見解を発表した。今のところ、ウズベキスタンに避難した住民は10万人、同国内の避難民は30万人に上っている。

記事によれば、騒乱があった同国南部のオシやジャララバードは「中央アジアの火薬庫」と呼ばれるフェルガナ盆地に位置しており、古くからテロ主義、過激主義、分裂主義がうずめく地帯とされてきた。中国と中央アジア各国の計6か国で組織する上海協力機構の働きかけで一旦は下火になったものの、再び振り出しに戻った形だと記事は解説した。

今回の騒乱について、中国共産党機関紙・人民日報の記者、尹樹広(イン・シューグアン)氏は「キルギスの『アフガン化』は中国西北部の治安を大きく脅かすことになる」との懸念を示し、中国社会科学院も「キルギスは中国の隣国で、中央アジアから中国にエネルギーを運び込むための大事な中継地点だ。同国の政情不安は中国と中央アジアの貿易に直接的な影響を及ぼすことになる」と指摘した。(翻訳・編集/NN)

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