在日10年の中国人監督が描くアジアの肖像、福岡で特集上映―日本

Record China    2010年6月9日(水) 6時50分

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6月10〜13日、昨年の第31回ぴあフィルムフェスティバル「PFFアワード2009」受賞者・任書剣監督の特集上映が福岡で開催される。写真は「私の叙情的な時代」スチール。

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2010年6月、昨年の第31回ぴあフィルムフェスティバル「PFFアワード2009」受賞者・任書剣(レン・シュージエン)監督の特集上映が福岡で開催される。

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来日10年、日本で映画を学んだ在日中国人の任書剣監督がこれまでに制作した3作品が、6月10〜13日の日程で、福岡市総合図書館映像ホール・うえぶシネラで上映の運びとなった。1975年生まれ、南京市出身の任監督は、日本映画学校を経て日本大学大学院芸術学博士号を取得。08年に制作した「私の叙情的な時代」が、若き映画人の才能発見と育成をテーマとした映画祭「PFFアワード2009」で企画賞(TBS賞)、技術賞(IMAGICA賞)、観客賞(福岡・名古屋)を受賞した。同作はこれまでに東京、福岡、京都、仙台、名古屋、神戸、秋田で上映されている。

このほど上映されるのは3作品。03年制作の「蒲公英的歳月(たんぽぽの歳月)」は、日本へ嫁いだ中国人女性が必死に働きながら故郷への送金を続ける姿を追ったドキュメンタリー。05年制作の「北朝鮮の夏休み」は、中朝国境から北朝鮮へ入国した監督自身が、厳しい監視下に置かれながら現地の人々に行った果敢な取材記録をまとめた作品。そして前出の「私の叙情的な時代」は、全2作とは異なり、来日以来の長年に渡る留学生活で感じた様々な感情や実体験をパズルのようにまとめあげ、1つの物語として昇華した作品だ。

「私の叙情的な時代」は、超シビアで現実主義者の中国人留学生・趙明を軸に、彼と同居する韓国人留学生、クラスメートの台湾人女子学生、アルバイト先で接触することとなる不法滞在者の中国人とその子供、そして中国ビジネスの成功を夢見る団塊世代の日本人男性が織りなす人間関係を描く。異邦人の趙明が見つめる日本の姿、そしてアジアの情勢をユニークな視点で描く力作だ。(編集/愛玉)

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