「中国脅威論」否定の韓国人教授、言い争う中韓ネットユーザーに「そんな場合か!」と苦言―中国紙

Record China    2010年5月31日(月) 11時46分

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30日、著書「東アジアの戦争と平和」で韓国を席巻する「中国脅威論」に「NO」を叩きつけた韓国・翰林大学のイ・サムスン(李三星)教授が、中国紙の取材で「中韓のネットユーザーは罵り合いをしている場合ではない」と苦言を呈した。写真は韓国・ソウル。

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2010年5月30日、著書「東アジアの戦争と平和」で韓国を席巻する「中国脅威論」にNOを叩きつけた韓国・翰林大学のイ・サムスン(李三星)教授が、中国紙・環球時報の取材に応じ、「中韓のネットユーザーは罵り合いをしている場合ではない」と苦言を呈した。

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イ教授は昨年出版された同書で、韓国で盛り上がりを見せる「中国脅威論」について、「歴史的根拠が全くない。反対に繁栄・安定期を迎えた中国は脅威どころか、朝鮮半島の安定に必須の条件だ」との持論を展開し、中韓両国で注目を集めた。

韓国で「中国脅威論」が広がる理由について、教授は、韓国人は長期的な軍事戦略を考える上で「米韓同盟」を唯一の支えとしていること、中国が強大化した東アジア世界は属国だった過去と重なるため強い抵抗を感じること、を挙げた。その上で、韓国は日米と一体化するのではなく、第3勢力として国際社会の軍事バランスの維持に貢献する必要がある、と説いた。

60年前の朝鮮戦争で、北朝鮮と「血の友誼」を結ぶ中国は、韓国の敵だった。当時の敵対心は両国民の間に根強く残っており、中韓のネットユーザーは今でも歴史問題で度々衝突しているが、教授はこうした風潮に対し、「取るに足らないつまらない論争は止め、共に東アジア全体の秩序と平和という視点から物事を考えるべきだ」と苦言を呈した。

その上で、教授は両国民に深く根ざす対立感情を消し去ることが、朝鮮半島や東アジア全体の分裂を解消するカギになると指摘。一部の韓国人は自らを「歴史の被害者」だと考え、一部の中国人も近代の欧米列強や日本の帝国主義から多大な被害を受け、「中華帝国の復興」で屈辱を晴らそうとしている。だが、いずれの考えも誤りで、両国民は改めて歴史を認識し直す必要があると訴えた。(翻訳・編集/NN)

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