上海万博が都市化問題の解決策のヒントに?―英紙

Record China    2010年5月6日(木) 14時53分

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4日、英紙フィナンシャル・タイムズは、「中国が抱える世界最大の都市化問題への解決策を、上海万博が示してくれるかもしれない」と報道した。写真は上海市のグルメ街・呉江路(09年2月撮影)。

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2010年5月4日、英紙フィナンシャル・タイムズ(中国語電子版)は、「中国が抱える世界最大の都市化問題への解決策を、上海万博が示してくれるかもしれない」と報道した。

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記事はまず、米コンサル大手マッキンゼー・アンド・カンパニーが最近発表したレポート「中国、都市人口10億人の大軍を迎える」を紹介。同レポートによると、中国は2030年までに、都市人口が3億5000万人増の10億人になる。また、2025年までには国内の人口100万人都市が219市に、500万人都市が24市になると予想している(現在のEUで人口100万人以上の都市はわずか35都市)。今後数10年にわたって、中国は都市化問題に直面するとの見方を示した。

続けて記事は、「こうした中、人口約2000万人を有する上海市は、これまで都市化のためのさまざまな実験を繰り返してきたが、ほとんどが失敗に終わっている」と指摘する。その具体的な事例として深刻な汚染や緑化の遅れを挙げ、具体的には、公園や歩行者専用道が少なく、散歩が最も危険なスポーツに数えられるような都市開発状況を指摘している。

例えば、屋台で有名な市内のグルメ街・呉江路は、ゴミ箱やベンチの整備が遅々として進まず、市当局はそのかわりに、グルメ街全体を撤去する方策を打ち出した。結果、地元グルメの老舗は姿を消し、スターバックスなど海外の大手飲食チェーンが参入。これに代表されるように、「古き良き」上海は次々と消える運命をたどっている。

記事は「現在開催中の上海万博は『より良い都市、より良い生活』というテーマで開催されており、各パビリオンでは生活を改善するための先進技術や管理システム、インターネットの新たな応用・活用事例などが展示されている」とした上で、「過去の万博で紹介された技術のうち、その後、世界で広く応用されて後世にまで語り継がれたのは一部のみ。一方で、先端技術の『墓場』に過ぎなかった万博も存在する」と指摘。上海万博が将来にわたって都市生活を改変する有益な万博となるか、あるいはただの夢想に終わるか。「答えは数十年後になってようやく分かるのかも知れない」と結んでいる。(翻訳・編集/HA)

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