国際世論の「万博→繁栄」論にも冷静な中国、「日本の轍は踏まない」―華字紙

Record China    2010年4月28日(水) 12時59分

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26日、夏季五輪の成功に続き、間もなく万博を開幕させる中国。だが、国際世論がどんなに「中国繁栄論」を唱えても、当の中国は冷静で慎重な姿勢を崩さない。日本の華字紙はこれを「日本と同じ轍を踏まないため」と解説した。写真は26日の上海万博会場。

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2010年4月26日、夏季五輪の成功に続き、間もなく万博を開幕させる中国。だが、国際世論がどんなに「中国繁栄論」を唱えても、当の中国は冷静で慎重な姿勢を崩さない。華字紙・日本新華僑報は、これを「日本と同じ轍を踏まないため」と解説した。以下はその概略。

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上海万博の開幕を控え、国際世論は「中国のさらなる繁栄」をしきりに唱えている。世界中の中国人は誇りと栄光に鼻高々といった感じだろう。夏季五輪と万博の開催国に選ばれることは、その国の実力や活力、魅力のアピールになるだけでなく、その後の高度経済成長も約束される。中国はわずか2年の間に両方の開催地に決まるという快挙を成し遂げた。これは世界史上、例のないことだ。中国人が有頂天になる条件は揃っている。

だが、中国政府は冷静で慎重な態度を崩さない。夏季五輪と万博の開催は、「強国」への階段を一気に駆け上がることを世界に宣言するのと同じだが、中国の指導者は国際的な会合の場で、常に「中国はいまだ発展段階にある」と強調する。世界を主導したり、世界に脅威を与えたりするような「強国」になるだけの実力は伴っていないと言うのである。

決して中国があまのじゃくなのではない。これはあくまでも国の実情に基づいた言動で、日本と同じ轍を踏まないための知恵でもあるのだ。日本は64年の東京五輪と70年の大阪万博を経て、高度経済成長に突入。世界中から「世界第2位の経済大国」「米国債の最大の所有者」などともてはやされた。これで調子に乗った日本は、そのままバブルを迎え、やがて崩壊。「失われた10年」という大きな代償を払うことになった。

今の中国も、いびつな経済構造、貧富の差の拡大、民生問題など「致命的な弱点」をたくさん抱えている。そのため、上海万博は、中国が世界に学び、経済構造の転換を促進させ、平和を構築し、良好な国際イメージを打ち立てる絶好の機会と言うべきだろう。(翻訳・編集/NN)

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