<中国人が見た日本>日本の「高校無償化」からみる施政者の信用と責任

Record China    2010年4月12日(月) 18時38分

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10日、香港出身の政治学者、林泉忠氏は「日本の高校無償化から見る施政者の信用と責任」と題した記事を中国のブログサイトに掲載した。写真は中国広西チワン族自治区の高校生。

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2010年4月10日、香港出身の政治学者、林泉忠氏は「日本の高校無償化から見る施政者の信用と責任」と題した記事を中国のブログサイト・鳳凰博報に掲載した。以下はその内容。

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鳩山政権の目玉である「高校無償化」が、新学期が始まる4月1日から施行された。2010年度予算には4000億円が計上されたという。これにより、公立高校の授業料は無料化され、私立高校の生徒にも12万円〜24万円程度の就学支援金が支給されることになった。対象には中華学校も含まれている。近年は日本の高校に留学する中国人学生が増えているが、この制度によりさらにその数が増えるだろう。だが、実は90年代ごろから日本の多くの私立高校で、進学率を上げるため優秀な中国人学生を無償で入学させる制度が始まっている。彼らは期待にたがわず、その多くが東大合格を果たす活躍を見せている。

この「高校無償化」と6月からの支給を予定している「子ども手当」は、民主党が昨年の総選挙で掲げたマニフェストの中で最も国民の関心と議論を呼んだ制度だ。多くの民主国家同様、日本も重要な選挙では各政党や候補者が自らの政治理念や公約を掲げる。そして当選後、それを実施しなければ有権者を裏切ったことになり、施政にも影響が出る。

公約の実行には時には大きな代償が伴う。95年の都知事選。この選挙では世界都市博覧会の開催が焦点となったが、中止を訴えた青島幸男氏が当選した。当時はすでに準備がかなり進んでおり、中止にした場合は関連企業に1000億円もの賠償金が生じることも分かった。これには当時、公約の実行を危ぶむ声が相次いだが、当時の青島知事は迷った末、中止を発表した。最終的には「公約を守ること」を貫いたのである。

学費や教育の問題は中国の一般市民にとっても非常に興味深い話題だ。日本と中国は政治や社会制度は異なるが、今回の「高校無償化」で日本の施政者が示した「信用」と「責任」は我々中国人に何らかの示唆を与えたように思う。(翻訳・編集/NN)

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