<CTR特別提供・中国実態調査>09年の日用消費財市場は微成長、飲料や洗剤が健闘

Record China    2010年4月12日(月) 6時16分

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3月31日、英市場調査会社の最新調査報告によると、09年の中国における日用消費財(FMCG)消費額は5%増。汚染粉ミルク流通など食品安全を脅かす事件を経た状況から考えると、その成長は回復傾向にあると見てよいだろう。写真は鶏がらスープの素。

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2010年3月31日、英市場調査会社カンター・ワールドパネルの最新調査報告によると、09年の中国における日用消費財(FMCG)消費額は5%増。前年の15%に比較するとその成長のカーブは緩やかだが、汚染粉ミルク流通など食品安全を脅かす事件を経た状況を考えれば、その成長は回復傾向にあるとみてよいだろう。中国の大手調査会社・CTR市場研究の特別提供記事。

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08年秋、乳児用の粉ミルクを中心に、中国国内に流通する多くの乳製品が化学物質のメラミンに汚染されていることが発覚、食品の安全性が大きく揺らいだ。加えて、食用油価格が下落するなど、食品業界にとって09年は苦難の1年になるとみられていた。当然、売れ筋となるのは「健康」「先端」をキーワードとする製品。飲料業界を例にとると、果汁(19%増)やお茶飲料(15%増)の伸びが顕著で、反対に炭酸飲料は減った。懸念された乳飲料は、年末からやや回復の兆しを見せている。

食品以外の日用消費財は、全体的に緩やかな底上げ。中でもボディソープや衣料用液体洗剤が健闘した。

メーカー別にみると、食品では台湾系食品大手・康師傅(カンシーフー)が13%成長。お茶飲料での成功や新製品のヒットがこれを支えた。非食品ではユニリーバ、花王などが10%超の成長を見せた。

消費者の購買経路については、従来の雑貨店やスーパーマーケットから、直売店・専門店・オンラインショップなどにシフト中。中でも郊外型の超大型店舗・ハイパーマーケットの浸透が目覚ましく、購買経路としては20%(前年比2%増)のシェアとなった。

※参考資料:製品別の消費額成長率

食品

1位・スープ類(スープストックやだしなどのインスタント調味料)―26%増

2位・サプリメント―14%増

3位・キャンディ類―13%増

4位・クッキー、ビスケット類―12%増

5位・固体飲料類(インスタントコーヒーなど)―8%増

非食品

1位・衣料用柔軟剤―20%増

2位・掃除用洗剤―14%増

3位・衣料用洗剤―12%

4位・デンタルケア、マウスケア用品―10%増

5位・バス用品―10%増(翻訳・編集/愛玉)

■CTR市場研究

本社を北京に置く中国の大手調査会社。国内最大の調査網を持ち、市場調査と分析、コンサルティングを業務とする。消費者指数、消費動向、メディア戦略、医療、自動車、金融、電子通信機器などの幅広い分野で展開する。

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