アバターに便乗して世界遺産を「ハレルヤ」に改名!?金もうけに走る中国―シンガポール紙

Record China    2010年2月27日(土) 13時38分

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25日、シンガポール紙は「商業的利益を重視し、文化を軽んじる思考」と題した記事を掲載し、伝統文化を軽視して金もうけ主義に走る中国の最近の傾向を批判した。写真は湖南省張家界市にある世界遺産・武陵源地区の巨岩「南天一柱」。

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2010年2月25日、シンガポールの華字紙・聯合早報は「商業的利益を重視し、文化を軽んじる思考」と題した記事を掲載し、伝統文化を軽視して金もうけ主義に走る中国の最近の傾向を批判した。以下はその要約。

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中国では最近、中国文化の本筋を忘れたなんとも言いがたいニュースが相次いでいる。世界的な大ヒット映画「アバター」に便乗して湖南省張家界市にある世界遺産・武陵源地区の巨岩「南天一柱」を「ハレルヤ山」に改名しようとした騒ぎや、中国・明(1368年−1644年)代の医者で「本草綱目」の作者・李時珍(リー・シージェン)のイメージ大使に韓国女優のチャン・ナラ(張娜拉)を任命した事件、山東省で孔子をテーマにした宝くじを発売した件などである。

「南天一柱」の改名騒動については、騒ぎが大きくなって批判が起こったり、ジェームズ・キャメロン監督が北京で「原型モデルは黄山」と発言したことなどにより、張家界観光局長が自ら改名を否定して騒ぎは収まった。

李時珍の件については、中国の漢方医療を世界に広めるためにはプラスになるとの賛成意見もあったが、李時珍はそもそも中国の医学界史上で特別に高い地位を占めており、イメージ大使の力を借りて宣伝すべきものではない。中国の漢方医療を広めるためであるなら、李時珍本人をイメージ大使とするのに勝るものはなく、芸能人を絡めた宣伝は必要ない。

最も情けないのが孔子をテーマにしたスクラッチ式宝くじである。孔子は論語の中で「富と貴とは、これ人の欲するところなり。その道を以てせざれば、これを得るとも処らざるなり」とし、富むことを否定しなかったが、まさか後世に故郷で自身がこんな形で利用されるとは思いもよらなかったであろう。偉大な孔子を宝くじのテーマにしただけでなく、「論語」の中の格言・名言8句を当たりマークとして使用するとは、まさしく「金に目がくらんだ」と言わざるを得ない。

こうした文化上の問題は、国民の素養に直接影響を与える。文化の構築と普及は当面の急務であり、決しておろそかにすべきではないだろう。(翻訳・編集/HA)

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