<在日中国人のブログ>日本は「東アジア市民」になれるのか?

Record China    2010年2月10日(水) 9時30分

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8日、孔子の第75代直系子孫で日中関係評論家の孔健氏は、「日本はあとどれくらいで『東アジア市民』になれるのか?」と題した記事を中国のブログサイトに発表した。写真は東京・新宿。

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2010年2月8日、孔子の第75代直系子孫で日中関係評論家の孔健(こう・けん)氏は、「日本はあとどれくらいで『東アジア市民』になれるのか?」と題した記事を中国のブログサイトに発表した。以下はその概略。

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鳩山由紀夫首相が提唱する「東アジア共同体」構想が実現に向けた動きを加速させている。東アジアの人々は欧州連合(EU)の成功を目の当たりにし、「EU市民」が羨ましくて仕方がない。そして、「いつになったら『東アジア市民』になれるのか?」と聞きたい衝動に駆られている。

実現には互いの密接な協力が不可欠だ。100年前の日本はアジア交流の中心で、当時の東京には中国、インド、東南アジアから独立運動の指導者たちが集まった。「中国革命の父」孫文は日本と手を組み新しい東アジアを作り出す「東洋の王道」思想を説いたが、残念ながら日本は「東洋の覇道」の道を歩み、「大東亜共栄圏」という理想は打ち砕かれた。

こうした歴史を振り返ると、「東アジア市民」の誕生には互いに寛容な精神を持つことが大切だと痛感する。豊かな経済力と技術力を持つ日本がリーダーシップを取りたいと願うのは理解できるが、日本は自らが歩んできた歴史を再認識し、同じ轍を踏まないことが大切だ。リーダーになりたければ、まずは狭いナショナリズムを捨て去るべきだろう。

日本も最初はナショナリズムを旗印とし、それから瞬く間に朝鮮半島や中国を植民地化する道に突き進んだ。日本は東アジア地域におけるナショナリズムの先駆者といえる。中国と韓国のナショナリズムも、日本に刺激されながら成長したもの。日本のナショナリズムに対する防衛本能が働いた結果だ。

「東アジア共同体」を順調に実現させたければ、日本の指導者は中韓など他国より大きな責任を背負わなければならない。もし、狭いナショナリズムから抜け出せず、どっぷり浸かっているようなら、「東アジア市民」は永遠に誕生しないだろう。(翻訳・編集/NN)

●孔健(こう・けん)

孔子の直系第75代目の子孫で、孔子研究家、日中関係評論家。山東大学日本語学科を卒業、1985年に来日。96年、チャイニーズドラゴン新聞を創刊。NPO法人日中経済貿易促進協会理事長などさまざまな日中関連の機関で代表を務める。「日本人は永遠に中国人を理解できない」「日本との戦争は避けられない」など著書多数。

※本記事は筆者の承諾を得て掲載したものです。

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