戦争の危機、一転して緊張緩和へ?5月までに初の米朝首脳会談、金正恩委員長は核・ミサイルの凍結約束

Record China    2018年3月11日(日) 11時20分

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米国のトランプ大統領は北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長の提案を受けて、5月までに初めての米朝首脳会談に応じることを明らかにした。金委員長は核・ミサイルの凍結を約束した。戦争の危機から一転して緊張緩和に向かうのか。写真は北朝鮮。

2018年3月10日、朝鮮半島情勢が大きく動きだした。米国トランプ大統領は8日、北朝鮮金正恩・朝鮮労働党委員長の提案を受けて、5月までに初めての米朝首脳会談に応じることを明らかにした。金委員長は核・ミサイルの凍結を約束した。戦争の危機から一転して緊張緩和に向かうのか。

韓国の文在寅大統領の特使として訪朝した鄭義溶国家安保室長は、米ホワイトハウスでトランプ大統領と会談。金委員長からの会談要請や非核化に応じる意向、今後の核・ミサイル実験凍結、米韓合同軍事演習の継続に理解などのメッセージを伝達した。

金委員長の思惑について、日本メディアは「厳しい制裁による国際的孤立からの脱却や、トランプ政権の軍事行動回避に向け、トランプ氏に直談判し、『正面突破』を図る狙いがあるとみられる」と報道。韓国を橋渡し役とした米朝首脳会談の電撃的発表は「日本政府にとって寝耳に水だった」とも伝えた。

トランプ大統領は8日、ツイッターへの投稿で「金正恩は核開発の凍結だけでなく、非核化に言及した。大きな前進だ」と歓迎。首脳会談に期待を示したが、一方で「合意に達するまで制裁は維持される」ともツイートし、圧力継続を強調した。

安倍晋三首相は9日、トランプ大統領と電話会談。安倍首相が「北朝鮮が完全、検証可能かつ不可逆的な非核化に向けた具体的な行動を示すことが必要」と述べると、トランプ氏は「経済制裁と軍事的圧力を今後も継続するのは当然」と答えたという。安倍首相は4月初旬にも訪米し、トランプ大統領と北朝鮮への対応について協議する。

中国メディアによると、習近平国家主席も9日、トランプ大統領と電話会談し、「朝鮮半島問題を政治解決しようとする前向きな意志を称賛する」と決断を評価。「米朝が早期に接触と対話を始動させ、前向きな成果を勝ち取るよう望む」とした上、「各国が政治・外交解決の大きな方向を堅持しさえすれば、必ず朝鮮半島問題で進展を得ることができると信じている」と期待感を示した。

ホワイトハウスのサンダース大統領報道官によると、会談場所や日時は未定。米政権内にも「過去の取り組みは全て失敗に終わり、北朝鮮に核・ミサイル開発を進める猶予を与えただけだった」(アシュレー国防情報局長官)として、北朝鮮との交渉を警戒する見方も根強い。北朝鮮が本当に核を放棄する考えがあるかはまだ明確ではなく、今後、国際的な査察を受け入れるかどうかなども予断を許さない。平昌冬季五輪から始まった「平和への道」はほんの緒に就いたばかりだ。(編集/日向)

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