電球交換や便器の修理…生活技術が高校の必修課程に―重慶市

Record China    2010年1月1日(金) 18時5分

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29日、重慶市政府は来秋から実施する高校の教育課程改革に向けて取り組みを開始した。改革の最大の目玉は、便器の修理やイスの製作などを含んだ「一般技術課程」の導入で、全学生の必修になるという。写真は先に浙江省で必須課程となっている「一般技術」の授業風景。

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2009年12月29日、重慶市政府はこのほど、来年の秋から実施する高校の教育課程改革に向けての取り組みを開始した。改革の最大の目玉は、便器の修理やイスの製作などを含んだ「一般技術課程」の導入で、同課程は学期試験の対象にもなり、すべての学生の必修になる予定だという。重慶晩報が伝えた。

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重慶市の高校教育課程の改革について、中央教育科学研究所の副所長で博士課程の指導教官も務める田慧生(ティエン・フイション)研究員は、「過去の改革とはまったく異なる大改革になり、中学の教育や大学入試制度にも大きな影響を及ぼす」と説明する。

改革のポイントは大きく2つ挙げられている。一つ目は、これまではっきりしていた各学科の境界線を曖昧(あいまい)にし、「知識のモジュール化」を図ることにある。田研究員は「中国ではこれまでに8回の教育課程改革が行われたが、いずれの場合にもカリキュラムは物理や地理など各科目を中心に組み立てられており、このシステムは一度も変更されることがなかった」と紹介。今回の改革について、「学科による課程の振り分けでなく、関連した知識を集めてモジュール化する。そのうえで、学生が自分の好みや特徴に応じて異なるモジュールを選択できるようにし、学生育成の多様化を実現する」と語った。

二つ目のポイントは「一般技術課程」の導入にある。中国の他地区ではすでに、車のメンテナンス・服飾デザイン・現代農業技術などが一般技術課程として高校の必修科目に取り入れられており、この課程の中に便器の修理・電球の交換・イスの製作など、日常生活に必要な一般技術も含まれている。重慶市で今回導入する一般技術課程は学期試験の対象にもなり、全学生の必修科目にする予定だという。

専門家は「一般技術課程は海外でも広く取り入れられている。中国国内での開設は、設備などのハード面だけでなく、教える側の教師の質などソフト面でも問題は小さくない」と語っている。(翻訳・編集/HA)

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