<続報>「曹操の墓」は有力な証拠に欠ける=目立つ報道の先走り―中国人研究者

Record China    2009年12月29日(火) 10時23分

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2009年12月28日、中国新聞網は、中国人民大学国学院の袁済喜院長のインタビューを掲載した。話題となっている曹操の墓発見の報道について、袁院長は「確定する有力な証拠に欠ける」と指摘した。写真は河南省安陽市の「曹操の墓」と出土品。

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2009年12月28日、中国新聞網は、中国人民大学国学院の袁済喜(ユエン・ジーシー)院長のインタビューを掲載した。話題となっている曹操の墓発見の報道について、袁院長は「確定する有力な証拠に欠ける」と指摘した。

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27日、河南省文物局は北京市で記者会見を開き、三国時代の英雄である魏の武王・曹操の墓と遺体が河南省安陽市安陽県安豊郷で発見されたことを発表した。河南省文物局は、墳墓の規模や様式、副葬品の年代、埋葬者の年齢、そして「魏武王常所用格虎大戟」(魏武王が愛用した戈)、「魏武王常所用格虎大刀」(魏武王が愛用した太刀)と書かれた石碑が発見されたことから、曹操の墓である可能性は高いと主張している。

一方、袁院長は問題の墳墓は数十回もの盗掘を受けたものであり、残された資料は少ないと指摘。盗掘者が中に入り込んでいる以上、証拠とされている副葬品についても後の時代に誰かが残した可能性もあり、「真贋の鑑定は難しい」と話している。

また袁院長は、数年前にも南京市定林寺で曹操の墓発見という話があったが、研究の結果、否定されたことを紹介した。今回の曹操の墓についても、誇大に報道しようという動きばかりが先走っているが、真の歴史研究は事実に基づく必要があり、誇大報道からは距離をおかなければならないと批判した。(翻訳・編集/KT)

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