<地球温暖化>干ばつ頻発に悩む貧困農村、出稼ぎに頼らざるを得ない状況に―香港紙

Record China    2009年12月24日(木) 16時42分

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21日、香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは、「苦渋の収穫」と題した記事を掲載し、地球温暖化の影響によって干ばつ被害が増加するなど、変わり行く中国・甘粛省の農村の様子を報じた。写真は干ばつ被害を受ける甘粛省の村。

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2009年12月21日、香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは、「苦渋の収穫」と題した記事を掲載し、地球温暖化の影響による干ばつ被害が増加するなど、変わり行く中国・甘粛省の貧困農村の様子を報じた。22日付で環球時報が伝えた。

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記事によると、同省臨夏回族自治州永靖県は傾斜した地形で平地が少ないため、斜面の多くが棚田として利用されており、村民は木製の鋤やロバに頼って農業を営んできた。これまでは昔からの生活スタイルに大きな変化は無かったが、温暖化の影響によってこうした生活も変わりつつあるという。

ある農民は「最近20年ぐらいの間に、夏は年々暑く乾燥するようになり、雨がなかなか降らず、干ばつが頻繁に起こるようになった。一方で、冬の到来は年々遅くなり、気候が暖かくなったため、今では冬でもトウモロコシを植えられる」と変化を語る。

地元では「10年のうち9年は干ばつ被害に遭う」と言われるほど水不足が深刻な問題となっているため、同県政府や専門家は農民に井戸掘りや干ばつに強い種類への作物変更を奨励している。また、一部の地区ではビニール膜などを使って土壌の水分を保持しようと試みているという。

しかし、記事は「中国の農村人口は約7億5000万人。今後数十年間に、地球温暖化の影響によってこうした環境に恵まれない地区の貧困農家が最も深刻な被害を真っ先に被るだろう」と指摘し、「農民が気候変化に対応することは難しく、多くの農民が土地を離れて都市部へ出稼ぎに出ることになる」と予測する。記事は最後に「出稼ぎによる収入は非常に低いかもしれないが、干ばつ被害の土地にしがみついて日々を送るよりはましだろう」と締めくくっている。(翻訳・編集/HA)

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