今は自国の利益確保で頭がいっぱい?大国・中国が世界を統治できない理由―米誌

Record China    2009年12月14日(月) 20時24分

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8日、米誌ニューズウィークは「なぜ中国は世界を統治できないのか」と題した記事を掲載した。写真は建国60周年の国慶節パレード。

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2009年12月8日、米誌ニューズウィークは「なぜ中国は世界を統治できないのか」と題した記事を掲載した。以下は同記事を抜粋したもの。

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「間もなく中国が世界を統治する」などと予測する声もあるが、中国人自身はまったく意に介していないようだ。奇跡的な経済回復を成し遂げた中国だが、その景気対策に称賛の拍手が送られても、決して楽観的な態度ではなかった。

中国指導層は、驚くべき経済回復を成し遂げたことを知っている。その陰で、「巨大な代価を長期的に支払うことになる」ことも。不良債権の拡大という弊害を除けば、投資主導型の景気刺激策は新たな生産能力を掘り起こしたが、冷え込む個人消費を真に回復するには至らず、経済の不均衡がむしろ拡大している。

果たして中国は何を勝ち得たのだろうか――。さらに掘り下げると、かえって失敗ばかりが目立つ。良質な海外資産を獲得できなかったことを例にとっても、だ。近年、中国は石油や鉱物など海外の天然資源を囲い込もうと躍起になっている。中国の国有企業が資源獲得を何度も試みるも失敗しているのは、欧米諸国や発展途上国がこの動きを警戒しているためだ。

もし中国が強大な国家というなら、国際問題を解決する上で、リーダーとしての役割を十分に果たそうとしないのはなぜだろう――。自国の利益を守ることしか関心がないために、ソフト・パワーを示す機会を失ったこともある。主要20カ国・地域(G20)金融サミット(首脳会合)で、中国の関心は「タックス・ヘイヴン(租税回避地)リストに香港を載せないこと」だけだった。

確かに、金融危機は中国とライバル国、特に日米との経済格差を縮めた。しかし、直面する問題がどれほど深刻であるかも、中国指導層は十分に理解している。「中国こそ最大の勝ち組」と楽観視する中国人もいるが、内心では分かっているのだ。実際には、“損失が最も少ない負け組”だということを。(翻訳・編集/SN)

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