2009年12月7日、日本の華字紙・日本新華僑報の蒋豊（ジアン・フォン）編集長は、中国のブログサイトに「中国人観光客の死亡事故は交通安全への警鐘を鳴らす」と題した記事を発表した。以下はその概略。

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「赤信号を渡っている歩行者は間違いなく中国人だ」―海外の大都市ではかつてこんな言葉が流行していた。中国人が聞けば間違いなく不愉快に感じる言葉だが、そこまで言われるにはそれなりの理由があると思わなければならないだろう。だが、日本時間の6日午後4時35分頃、東京都千代田区皇居外苑の二重橋前交差点付近で中国人観光客が車にはねられて死亡した事故からは、別の側面も見ることができる。

この事故では死亡した中国人観光客（46）のほか、日本人男性2人がはねられ重軽傷を負った。警察は自動車運転過失致死の疑いで、車を運転していた24歳の会社役員の男を現行犯逮捕。だが、男は調べに対し「赤信号で一旦減速したが、信号が青に変わったのでアクセルを踏んだら歩行者が出てきた」などと供述し、反省の色は全く見られない。

そもそも、24歳の若者が「会社役員」であることに違和感を覚える。恐らくこの若者は同族会社で働く「お坊ちゃま」なのではないか。無鉄砲な運転や事故後の反省のない態度から、この推測はほぼ当たっているものと思われる。また、死亡した中国人は上海からのツアー客だったというが、事故当時は団体から離れて行動していたのだろう。旅行会社側の管理もずさんだったと言える。今後は安全管理を徹底すべきだ。

日本を訪れる中国人観光客は急増している。若くして亡くなったこの観光客を思うと残念な気持ちでいっぱいだが、この事件が今後日本を訪れる中国人観光客の大きな教訓となることを願っている。（翻訳・編集/NN）

●蒋豊(ジアン・フォン)

25年以上にわたってメディアの仕事に携わる。99年創刊で年間発行部数324万部を誇る日本の中国語紙・日本新華僑報編集長。

※本記事は筆者の承諾を得て掲載したものです。