粉塵まみれの村、果物も実を結ばず生活機能停止!隣接の採石場に住民の怒り爆発―広東省珠海市

Record China    2009年11月27日(金) 14時31分

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19日、広東省珠海市のある村では、隣接した山に10年ほど前から複数の採石企業が参入したために深刻な環境汚染に悩まされ、住民らがついに不満を爆発させたという。

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2009年11月19日、広東省珠海市のある村では、隣接した山に10年ほど前から複数の採石企業が参入したために深刻な環境汚染に悩まされ、住民らがついに不満を爆発させたという。南方都市報の報道。

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広東省珠海市の紅聯村は50世帯200人が暮らす小さな村。ここでは良質の花崗岩を産出するため、隣接する山に90年代末ごろから複数の企業が参入し、石材採掘事業の開発が始まった。しかし、作業用地建設のための山の切り崩しや石材の加工作業によって、紅聯村の住民は大きな被害をこうむることとなる。

村の3分の2の家屋には爆破工事の震動によってひびが入り、新築住宅もわずか3年で欠陥住宅となってしまった。また、昼間の爆破工事が終わると、今度は石材加工作業による粉塵で村は一面、濃霧が立ち込めたかのような光景となる。住民はマスクなしでは外出できないほどとなり、道を歩けば頭上から小石が降ってくることもあるという。粉塵を浴びてミツバチが寄りつかなくなった果樹は、受粉をしないために二度と身を結ばず、そのため多くの農民が農業を放棄、職を求めて都市部へ出稼ぎに行く羽目となった。

この窮状は政府機関も把握している。採石場は06年に、地元当局(安全生産監督管理局)より基準値以上の粉塵排出を指摘され、改善命令を出されている。さらに、08年には爆破作業によって飛び散った石で村の家屋13軒を破損する事故が発生、一時操業中止になっている。

しかし、一向に事態は改善される見通しが立たない。10年来、地元の住民委員会に再三の改善要求を求めてきた住民だが、埒が明かないため不満が爆発。強硬手段として、今月初旬から青年団が採石場をパトロールしたり、路上に座り込み運動をして採石場に出入りする運搬車を阻止したりするなどの行動に出た。さすがの採石場も営業に困難をきたしたため、住民らに対し、毎月一定額の賠償金を支払うことで応じた。また、地元政府は村全体の移転を提案しており、現在、住民との間で協議を進めているという。(翻訳・編集/愛玉)

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