医療制度改革に取り組む中国=出稼ぎ労働者への対応も課題の1つ―米紙

Record China    2009年11月2日(月) 19時47分

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10月29日、米紙ワシントン・ポストは「中国の医療システムも無秩序」と題した記事を掲載し、医療制度の改革に取り組む中国政府の姿などについて紹介した。写真は安徽省の病院に入院する鉱山労働者。

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2009年10月29日、米紙ワシントン・ポストは「中国の医療システムも無秩序」と題した記事を掲載し、医療制度の改革に取り組む中国政府の姿などについて紹介した。30日付で環球時報が伝えた。

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記事によると、中国政府の長年の取り組みにもかかわらず、多くの農村地区では医師が不足しているだけでなく、満足な医療施設・設備も少なく、都市部との医療に関する格差は広がるばかり。中国政府はこうした状況を改善するため、医療サービスの定価格制、医師の公務員待遇化などを検討しているが、問題も多く、現段階では未定の部分が多いという。

また、一部の専門家からは、民間部門の投資によって医療システムを改善すべきとの提案や、条件の許す患者からより多くの治療費を得ることによって医師になる人材の確保や医療サービスの向上を目指すべきとの提案がされているが、「更なる不公平につながる」などといった反対意見も多い。

一方、成果が大きく上がっている施策もある。中国政府が農村地区向けに03年から取り組んできた新型農村合作医療制度では、08年末までにほぼ全国をカバーし、同制度に加入する農民の数は全体の91.5%に当たる8億1500万人に達している。この制度により、これまでに延べ約15億人が医療費の補助を受け、補助総額は1253億元(約1兆6900億円)に上っているという。

また、一部の都市や省では医療費の補填などが行われているものの、こうした補助や医療保険計画はすべて戸籍制度に基づいて行われている。このため専門家は「中国では出稼ぎ労働などによる人口の流動性が高いので、もっと融通を利かせるべきだ」と指摘している。(翻訳・編集/HA)

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