農民工2億人が行政サービスの対象外!中国は時代遅れの戸籍制度の改革を!―香港紙

Record China    2009年10月22日(木) 1時27分

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18日、香港紙は「時代遅れや不公平は早急に改革すべき」と題した記事を掲載し、出稼ぎ労働者からさまざまな権利を奪っている中国本土の戸籍制度の改革を訴えた。写真は江蘇省の建設現場で働く出稼ぎ労働者。

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2009年10月18日、香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは「時代遅れや不公平は早急に改革すべき」と題した記事を掲載し、出稼ぎ労働者(農民工)からさまざまな権利を奪っている中国本土の戸籍制度の改革を訴えた。20日付で新華網が伝えた。

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農民工という労働人口の流動性と弾力性に支えられ、中国は大きな発展を遂げてきた。しかし、都会での生活に活路を見出そうと故郷を離れ、出稼ぎに来た農民工は、旧態然とした戸籍制度の弊害で、戸籍の登録、子供の教育、医療サービスなど、様々な社会福祉サービスを受ける権利を失っている。

安定した社会の構築を目指していたかつての中国では、こうした戸籍制度は十分に機能していた。しかし、発展した沿海地区の工場や建設現場で働く農民工がすでに2億人を超えている現在、この制度は時代遅れになっており、徹底した改革が必要となっている。

一方、多くの都市では自らの経済発展のため、外来者に対する社会福祉サービスの改善などに取り組んでいる。例えば上海市では現在、居住人口の3分の1に相当する約600万人が同市の戸籍を持っていない。このため上海市政府は、外来者に対する福祉サービスの充実と戸籍制度の個別対応制度を導入した。上海市に住む外来者のうち、収入や投資が高額な人々は、すでに優先的に各種社会サービスを受ける権利を与えられているという。

上海市がこうした施策を採用した背景には、香港やその他の都市と有望な人材を奪い合っていることがある。これはある種の進歩ではあるが、不公平感により一層拍車をかけたとも言え、社会福祉サービスが最も必要な人々は依然としてサービスを受けられないままだ。

記事は最後に「戸籍制度は差別性を含んでおり、今すぐ全てを取り消すことはかえって深刻な弊害をもたらす可能性がある。従って、改革は徐々に行うべきである」と提言している。(翻訳・編集/HA)

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