「中国はいまだ発展途上国」、贅沢品の消費激増に警鐘―中国紙

Record China    2009年9月30日(水) 7時43分

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21日、1人あたりのGDPが米国の14分の1にも満たない中国が贅沢品の消費額では米国を超え、日本をも上回る勢いである現状に中国紙が警鐘を鳴らした。写真は北京で開かれた北米毛皮協会(NAFA)と高級生活用品ブランドPOLAR DECK主催の展示会。

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2009年9月21日、中国共産党系の国際紙「環球時報」は社説で、1人あたりの国内総生産(GDP)が米国の14分の1にも満たない中国が贅沢品の消費額では米国を超え、日本をも上回る勢いである現状に警鐘を鳴らした。

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以下はその内容。ドイツの経済学者、ヴェルナー・ゾンバルト氏は「贅沢品」の定義を「必要な支出を超えた消費」と位置付けている。ここ数年の中国の贅沢品の消費額の伸びはGDP成長率の約3倍。高級車の売り上げは世界最多で、世界的な有名ブランドのほとんどが中国に支店を持つ。贅沢品の消費人口は1億人を超え、世界の贅沢品消費額の25%を占めるまでになった。だが、こうした現象の裏には貧富の拡大と腐敗の繁殖といった負の部分が隠れている。

「贅沢品と腐敗」は切っても切り離せない関係だ。賄賂用に公費で購入された贅沢品は一体どれくらいになるのだろう。一部の役人が高価な品物を賄賂として受け取る行為は、国民の政府に対する信用を失墜させた。社会では「贅沢品の消費が成功者の証」という風潮が定着しつつある。海外では贅沢品の購入は財産の4%程度が一般的だが、中国人は収入の40%もつぎ込んでしまう。特に若者の計画性のなさは深刻だ。

中国はいまだ発展途上国である。庶民の多くは節約を心掛けながら日々の生活を送っている。08年の都市部と農村部のエンゲル係数はそれぞれ37.9%と43.7%にまで減少したが、80年代の米国の16.45%には遠く及ばない。中国は先進国より数十年も遅れているのだ。昨今の贅沢品崇拝は、われわれに警告を与えている。このまま進めば、中国社会の調和は引き裂かれてしまうだろう。贅沢品の消費が生む良くない風潮をいかに防ぎ、贅沢品と腐敗との関係をいかに断つか。国民一丸となってこの問題に取り組んで行こうではないか。(翻訳・編集/NN)

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