APECを契機に中国ブランドを世界へ、課題も山積―中国メディア

Record China    2014年10月29日(水) 20時24分

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28日、APECスポンサー調印セレモニーがこのほど北京で開催され、スポンサー企業計18社が出揃った。中国ではAPECが名実ともに「国産品の大展示会」と称されている。写真は外国人の応対をする中国人スタッフ。

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2014年10月28日、アジア太平洋経済協力会議(APEC)がまもなく北京で開幕するのを前に中国企業が盛り上がりを見せている。APECスポンサー調印セレモニー第二弾がこのほど北京で開催され、スポンサー企業計18社が出揃った。そのほとんどは中国企業が独占。中国ではAPECが名実ともに「国産品の大展示会」と称されている。 北京商報が報じた。

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▼APECを機に中国の国産品を世界へ

協賛した18社は世界進出している中国の大企業が顔を揃えており、一汽轎車や北汽集団、華為(ファーウェイ)などは、いずれも米誌フォーチュンが毎年発表している世界トップ企業500社に名を連ねている。また、華夏銀行や北京銀行は英誌「ザ ・バンカー」が発表する「世界の銀行トップ100」にランク入りしている。スポンサーは資金を提供するほか、交通や通信、食事、服、記念品などの面で協力する。

2013年に習近平(シー・ジンピン)国家主席を中心とする新しい指導体制が発足して以来、中国は新たなやり方やイメージ、成果を追求してきた。中でも国産品の大々的なセールスは注目を集めている。例えば、政府関係者らが外国を訪問する際には、中国ブランドの服を身にまとい、公用車を中国車に切り替えるなどして自ら模範を示している。こうした行為は中国国内の国産品ブームに一役買っているのだ。

ある業界関係者は、「政府が率先して国産品を使用し範を垂れることで、国産ブランドの発展や国家のイメージ向上に良い影響をもたらす。中国企業は、このチャンスをしっかりつかむよう奮闘しなければならないし、イノベーションを実行し、国際市場において良くない中国ブランドのイメージや地位の改善に努めなければならない」と指摘している。

▼国産品の品質向上が必須条件

近年、中国経済が台頭するにつれ、中国企業がブランド力を構築することの重要性も高まっている。業界関係者は、「政府関係者が国産品を購入するなどして支持していることで、中国企業にとっては発展の大きなチャンスとなっている。しかし、発展のためには政府の支持だけでは足らず、品質や性能を改善することが不可欠」との見方を示している。

自動車業界を例にすると、中国国務院は2009年に「自動車産業調整・振興計画」を発表し、「各級の政府や公共機構が使用する公用車は、50%以上が国産車でなければならない」と明確に規定している。しかし、品質の問題などが原因で2010年以前は、購入される公用車のうち、非国産車が占める割合は毎年約90%となっていた。統計によると、今年7月の時点で中国で販売された乗用車のうち、国産車が占める割合は11カ月連続で減少している。

ブランド中国産業聯盟の王永(ワン・ヨン)秘書長は、「鉄を打つにはまず自分が『堅く』なければならない。中国ブランドは、商品やサービスを強化して消費者の心をつかまなければならず、『同情』だけに頼っていては長続きしない。中国のブランドは世界のブランドに差を付けられているため、研究開発、イノベーションにおいて奮闘し、品質やブランド影響力を向上させるべく努力しなければならない。」と指摘している。

北京商業経済学会の頼陽(ライ・ヤン)秘書長は、「今回のAPECは、中国の国産ブランドにとっては発展のチャンス。商品の知名度を上げ、国内外の市場を開拓する機会となる。各企業は、前もって生産能力を拡大すると同時に、商品の品質を向上させなければならない。そして、販売ルートの構築から管理、運送・配送システムも整備しなければならない。それができてこそ『APECスポンサー商品』と銘打って海外進出するに値する」と指摘している。(提供/人民網日本語版・翻訳/KN・編集/kojima)

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