中国の由緒ある避暑地、ロシア人が占拠!?その理由は…―河北省北戴河

Record China    2009年9月24日(木) 20時56分

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23日、清代に英国人によって開発された由緒ある中国有数のリゾート地・河北省の北戴河に近年、ロシア人観光客が続々と押し寄せている。今年だけで5万人が訪れると見られ、その主な理由は「旅費が安いから」ということのようだ。

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2009年9月23日、清代に英国人によって開発された由緒ある中国有数のリゾート地・河北省の北戴河に近年、ロシア人観光客が続々と押し寄せている。今年だけで5万人が訪れると見られ、その主だった理由は「旅費が安いから」ということのようだ。新華社の報道。

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総面積70平方キロメートル、人口6万人の北戴河は中国の首都・北京より車でおよそ3時間、北部の人たちにとって気軽に訪れることのできる避暑地である。北に緑の山、南におだやかな海岸線をいただき、過ごしやすい気候風土であることから、清代の1890年代に英国人が別荘地として開発した。60年前の中華人民共和国建国当初には、外国人や政府高官などの別荘を700軒もかかえ、中国の4大別荘地区として栄えた。現在でも企業などの療養施設が1000以上も連なる。30か所もあると言われるビーチはいずれも穏やかな遠浅の海で海水浴に適しており、その砂のきめ細かさでも有名。渤海湾に面する全長20kmの海岸は、中国の9大日の出スポットのひとつにも数えられている。

今年は800万人が訪れると予想されるこの人気観光地だが、うちロシア人が5万人を占める見通しだ。全体からみる割合はそれほど多くはないが、外国人観光客の中では隣国の日本人や韓国人を抜いてダントツの1位である。ことに、7〜8月のハイシーズンには、中国人よりもロシア人のほうが多く見られることも珍しくないとか。

ロシア人が北戴河を好む理由に、「旅費が安いから」ということがまず挙げられる。相場としては10日のツアーで5000元(約6万6000円)、宿泊や食事、観光料金まで含まれており、国内旅行をするよりもずっと安く上がるとのこと。とくに、貧しい極東ロシアからは距離的にも近く、時間的にも経済的にも気軽に訪れることのできるビーチリゾートとなっている。また、治安のよさやビザのとりやすさなども人気の秘密となっている。

きっかけは、06年の「ロシア年」。これを機に北戴河を訪れるロシア人が急増し、同年は2万人が訪れた。05年頃から地元当局はロシア人観光客招致のためのインフラ整備を開始。外国人向け宿泊施設はロシア人仕様に改装、ロシア料理の飲食店、バーや娯楽施設の増設にも力を入れた。現在では多くのホテルや商店などの看板はロシア語併記が当たり前。観光業に従事している地元民なら片言のロシア語を話すのが常識である。ロシア人は、観光業発展にもはや不可欠の上客となっている。(翻訳・編集/愛玉)

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