ライブ配信で自信取り戻した日本人女子学生

人民網日本語版    2018年1月6日(土) 0時40分

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2017年の夏のある日、東京代々木競技場で、一人の少女が舞台に姿を現した。彼女は興奮と緊張が入り混じった様子で、マイクを手に何かを言いかけたが、涙が先にあふれ出した。会場にいた多くの観客が「田代すみれ」という彼女の名を叫び、声援を送っていた。

2017年の夏のある日、東京代々木競技場で、一人の少女が舞台に姿を現した。彼女は興奮と緊張が入り混じった様子で、マイクを手に何かを言いかけたが、涙が先にあふれ出した。会場にいた多くの観客が「田代すみれ」という彼女の名を叫び、声援を送っていた。

約1年前、この「田代すみれ」という日本人女性はその人生において最悪の時期にあったといえる。水泳のトレーニング中に怪我をした彼女はすっかり思いつめてしまい、落ち込んでいた。しかし、中国のインターネット企業のライブ配信プラットフォームを通じて、1年も立たないうちに、彼女は自信を取り戻しただけでなく、ライブ配信の人気パーソナリティーになっただけでなく、ついには現実の舞台にも立ち、人気スターとの共演を果たした。

インターネットの発展にともない、ライブ配信は単なるSNSツールではなくなりつつあり、海外に中国に関する素晴らしいストーリーを伝えたり、素晴らしい文化を紹介したりするのと同時に、中国のインターネット企業のライブ配信の技術開発と革新的な応用により、ますます多くの熱狂的なファンと忠誠心の高いユーザーを獲得してきた。

田代さんはまさにその1人と言えるだろう。子供の頃から日本全国水泳大会出場を目指してきた彼女はトレーニング中の怪我が原因で水泳を続けることができなくなってしまった。失意の思いに駆られながら療養していた時に、「Stager Live」というライブ配信のソアプリに出会ったのだという。当時、ライブ配信自体、日本でもまだ登場し始めたばかりだっただけでなく、このアプリは中国企業が開発したアプリだった。好奇心に駆けられた彼女はプラットフォーム上のネットユーザーとチャットしたり、情報のシェアをするようになった。持ち前の明るい性格もあり、大量のファンを獲得し、あっという間にライブ配信プラットフォームの人気パーソナリティーとなった。

田代さんは、「怪我をしてから、自分は駄目な人間で、家族の負担になっていると思っていた。でもライブ配信を通して、自分を好きな人がたくさんいることが分かった。彼らの応援で私は再び立ち上がれるようになった」と話す。友情だけでなく、絶大な人気を誇る彼女はこのプラットフォームで得た収入も少なくなく、現在は学生ながら、自活できるようにまでなったのだという。

中国のライブ配信業界はその急速な発展から2016年を「ライブ元年」と呼んでいる。中国のインターネット情報センターのデータによると、2017年6月までの中国におけるライブ配信のユーザーは3億4300万人に達し、ネットユーザー総数の45.6%を占めているとしている。

ライブ配信は中国のインターネット業界から生まれたアプリではないが、その運営モデルと利用シーンの革新において、世界の同業者たちは現在、「中国モデル」を精一杯学んでいることが見て取れる。プラットフォームはライブ配信パーソナリティーを主体にして、日常生活とパフォーマンスをコンテンツとしている。ライブ配信パーソナリティーは広告による収入のほか、ユーザーからのチップという収入源もあり、まさにパケット量を現金化させている。一方、ライブ配信のようなプラットフォームのアプリは文化の差を容易に乗り越えることができ、利用者はインタラクティブな交流をする必要があまりない。また、開発者はローカル化させた運営の必要もないため、開発会社の本部を現地に置かなくとも、サービスによって現地市場を開拓することも可能だ。

デジタル時代において、SNSのニーズの高まりが旺盛になり、インターネットで自分を配信してコンテンツをシェアし合うことを好む人がますます多くなっている。「チップ」と「美しい見た目」を売りにする中国のライブ配信プラットフォームは、ユーザー体験の分野に全く新しい親近感をもたらすと同時に、全てのユーザーに潜在的な利益獲得のチャンスを提供している。

ここ数年、「一帯一路」(The Belt and Road)イニシアティブの提唱で、中国のインターネット企業が海外に進出しつつある。特に、多くのインターネットスタートアップ企業は開発チームが国内、製品が海外に配置され、業務取引が日に日に発展しており、外国人ネットユーザーを大量に獲得しているだけでなく、国際資本としても重視されるようになっている。

統計によると、現在、海外でライブ配信業務を展開する中国企業は50社ほどあり、その業務はアジアやヨーロッパ、アフリカ、アメリカ大陸、オセアニアの40以上の国や地域に分布している。2017年、中国企業の海外ライブ配信プラットフォームの融資総額は10億元(約172億6千万円)以上に達している。(編集HQ)

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