<中華経済>「理想の状態にある中国の経済運営」、透明性向上に指標類の発表を一本化―楽天証券レポート

Record China    2009年8月14日(金) 6時39分

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12日、楽天証券は投資家向けに配信した『新興国投資情報レポート 』で、投資顧問会社ディレクター・広瀬隆雄氏の報告として、「中国の経済運営が理想の状態にある」と紹介した。写真は中国国家統計局の記者会見。

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2009年8月12日、楽天証券は12日、投資家向けに配信した『新興国投資情報レポート 』で、投資顧問会社ディレクター・広瀬隆雄氏の報告として、「中国の経済運営が理想の状態にある」と紹介した。

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同レポートは、このほど発表された7月の経済指標は「中国経済がちょうど良い状態にあることを示唆している」と分析している。

それによると、中国国家統計局はこれまで、大体各月の中頃にバラバラに数字を発表してきたが、8月からは指標類の発表をなるべく一回にまとめるとともに記者会見を開き、質疑応答の時間を設けることにしたという。同レポートは、「これは中国の経済統計の透明性、信頼性を少しでも改善しようとする当局の前向きな姿勢のあらわれ」と評価している。

今回発表された7月の指標をみると、都市部における固定資産投資は+30%と6月(+35%)から減速。1〜7月では+32.9%で、前年に比べて5.6ポイント高い数字となった。鉱工業生産は+10.8%と6月(+10.7%)から若干改善した。また物価は、消費者物価指数が前年同期比1.8%低下、生産者物価指数は同8.2%低下といずれも「インフレの兆候をまったく感じさせない数字」になっている。

これに対して、輸出は6月に比べて+5.2%、同じく輸入は+3.5%とともに改善基調にあるという。

この結果、「中国の経済の状態はちょうど良い具合で回復しつつあり、今のところは大きな政策の手直しは必要ない」とみられる。ただ、「不動産や株式などの資産価値の上昇は将来バブルを生ずる可能性がある」と指摘。バブルを未然に防ぐ方策の一つとして、現在レッドチップとして香港で上場されている中国企業を本土へ誘致し、株式の供給を増やすことでA株市場を冷やす準備が進められているが、この措置がレッドチップの再評価を促すきっかけになる可能性があるとしている。

楽天証券によると、広瀬氏は、現地米国でSGウォーバーグ(現在のUBS)、H&Q、JPモルガンと、常にADRに関連した業務に従事。 現在は、BRICsを中心としたエマージング・マーケットに特化した投資顧問会社コンテクスチュアル・インベストメンツLLCでマネージング・ディレクターとして活躍中。(NK)

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