世界最大の人材流失国家、留学生の半数が帰国せず―中国

Record China    2009年7月22日(水) 13時50分

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21日、自国での大学受験を諦めて海外の大学へ入学を希望する中国人学生が近年、増加の一途をたどっている。留学生の急増や低年齢化が進む中、ある専門家が「中国は世界最大の人材流出国のひとつ」と危機感をあらわにした。資料写真。

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2009年7月21日、自国での大学受験を諦めて海外の大学へ入学を希望する中国人学生が近年、増加の一途をたどっている。留学生の急増や低年齢化が進む中、中国・グローバル化研究センターの王耀輝(ワン・ヤオフイ)氏は、著書「人材戦争」の中で「中国は世界最大の人材流出国のひとつ」と危機感をあらわにした。広州日報の報道。

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中国社会科学院も07年、「中国は有望な人材の流失量において世界首位」と認めているが、それを裏づけるかのようなデータが、先ごろの人民日報海外版で報道されている。1978年から2002年の24年間に、海外へ留学した中国人学生の人数は58万人。うち、帰国したのは15万人、海外で就職したのは16万人だった(現在も就学中の学生は27万人)。つまり、半数の留学生が帰国しないままなのである。さらに別の統計では、08年までの累計として140万人が海外留学を果たしており、今年1年間だけでも30万人の学生が国外に学ぶと推算されているが、前出の王氏によると、これに反して、昨年までに帰国を果たした留学生数は累計わずか39万人とされている。

とくに、理工科系の学生の流出は激しい。1985年以降のデータでは、国内の名門大学・清華大学北京大学でテクノロジー系を専攻した学生のそれぞれ80%、76%が卒業後に渡米している。その理由として王氏は、研究機関のインフラや環境、待遇、雇用システムなどどれをとっても中国は大きく後れをとっているからだと指摘する。中国人材研究会の王通訊(ワン・トンシュン)副会長は、「海外の多くの大学は良好な教育環境が整っているうえ、各国の移民優遇政策などが中国人学生を惹きつけている。中国は優秀な学生を国外に押し出し、外国は中国の学生を引っ張りこむという二重の圧力が留学生激増の原因」とする。実際、中国人留学生が海外の各大学にもたらす経済効果は決して小さくはないようだ。

これまで、中央政府も留学生に帰国を促す施策をしなかったわけではないが、明確な効果は見られなかった。しかし、ついに08年末、中国共産党中央組織部が「千人計画」と題したプロジェクトを立ち上げ、海外に散った優秀人材を対象に、高等教育・研究機関や中央企業の幹部や国家級プロジェクトの責任者などのポストを用意する構えだ。王耀輝氏はさらに、「二重国籍の解禁」や「帰国人材の公務員登用制度」などを導入すべきだと主張する。

王通訊副会長はまた、「国民1人当たりのGDPが4000ドルを超えると、海外人材が帰国を選択する傾向がある」とした。また、教育予算がGDPの5%以上、研究開発予算が同1.9%以上となり、人口100万人当たりに占める科学研究要員の割合が1500人を超えるとこの傾向は強まると指摘している。さらに、国家政策や経済状況もこれを左右することは言うまでもない。(翻訳・編集/愛玉)

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