黄河最大の支流が危機的状況、生態機能を失う―陝西省

Record China    2009年7月4日(土) 1時3分

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2日、黄河最大の支流である渭河が生態機能を失い、黄河流域で汚染の最も深刻な河川のひとつとなっている。写真は01年、渭河とけい河の合流点。

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2009年7月2日、大洋網によると、甘粛省に源流を持つ黄河最大の支流である渭河(いが)が、その生態機能を失い、黄河流域で汚染の最も深刻な河川のひとつとなっている。

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渭河は全長およそ800km余り。陝西省では流域に全人口の64%が住み、56%の耕地、72%の灌漑農業が集まっているほか、省GDPの80%が集中している。しかし同時に、80%以上の工業廃水と生活排水がこの川に垂れ流しとなっており、省人民代表大会常務委員会は04年9月、「渭河はその生態機能をすでに失っており、黄河流域で最も汚染が深刻な河川のひとつとなっている」と指摘。水質改善に向けてさまざまな対策がとられてきたが、現在、状況はさらに深刻なものになっているという。

水質の悪化に伴う飲料水の不足も深刻だ。現在、世界全体の水資源は1人あたり5ガロン(1ガロン=約4リットル)といわれているが、中国人の平均水資源は3.78リットル。降雨量の少ない陝西省関中地区ではさらに少なく、わずか500ミリリットルでしかないという。水道水の水質も飲用に堪えるものではなくなり、とくに都市部においては地下30m以内の地下水はことごとく汚染された状況だ。取り立てて裕福というわけでもないこの地域に住む人たちはミネラルウォーターを買って飲むしかない状況となっており、農業用水の不足もきわめて深刻だという。(翻訳・編集/岡田)

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