日に日に力失う個人消費、頼りは「豊かな政府」=中国経済モデルの盲点―米誌

Record China    2009年6月30日(火) 16時38分

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27日、米メディアは、中国経済の原動力は政府であり、まだ健全な消費者社会とは言えないと指摘した。写真は甘粛省蘭州市の商店前で、消費者の目を惹くために立つ「古代ローマの騎士」。

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2009年6月29日、環球時報によると、米・ニューズウィークは27日、「中国の真の消費者(China’s Big Spender)」と題したコラムを掲載、世界経済における議論の対象は、米国の運命でなく中国の運命だと論じた。中国は世界金融危機における勝利者だという論調が目立つなか、同コラムは中国の経済モデルには大きな欠陥があると指摘した。

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同コラムによれば、数字の上では中国はすでに米国と肩を並べる消費社会に突入したと言えるかもしれないが、問題は、個人消費者でなく政府が購買力を握っている点だ。中国経済が危機を脱したと見るのは正しいが、それはすべて政府の公的資金によっている。中国政府は今年1月から前年比30%増の公的資金を投入、そのうち75%はインフラ投資に向けられた。この資金出動の陰で、中国は依然として米国への輸出に頼っているという事実も覆い隠されてしまったという。

さらに、ここ数年、中国では個人消費者が日に日に力を失っていると同コラムは指摘する。GDPにおける個人消費額の割合は、1968年の60%から08年の36%にまで落ち込んだ。モルガンスタンレー・アジアのスティーブン・ローチ会長によると、中国政府による公的資金のGDPに対する比率は、現在の40%から今年末までに45%に増加する見込みだという。日本の戦後復興期の政府投資が34%だったことを考えると、「未曾有の数字」だ。

中国は輸出大国を論ずる以前に、依然として発展途上の消費社会だと同誌は結論づけた。(翻訳・編集/津野尾)

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