世界の飢餓人口10億人超へ、金融危機も影響―国連

Record China    2009年6月21日(日) 6時23分

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19日、国際連合食糧農業機関のジャック・ディウフ事務局長は、今年世界で飢餓問題に直面する人口が合計10億2000万人に達するとの見通しを明らかにした。写真は中国貴州省の貧困地区。

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2009年6月19日、国際連合食糧農業機関(FAO)のジャック・ディウフ事務局長は、今年世界で飢餓問題に直面する人口が合計10億2000万人に達するとの見通しを明らかにした。新華社通信(電子版)が伝えた。

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今年飢餓問題に直面する人口は昨年より約1億人増加し、10億2000万人に達する見通し。ディウフ事務局長は、飢餓人口の増加は農作物の不作だけが原因ではなく、金融危機による失業や減収、食糧の高騰などで貧困層の食糧購買能力が低下したことも大きな要因だと指摘した。解決策については「貧困国は農業生産高の増強と生産力の向上のために農業に対する投資を増加させるべきであり、農業の健全な発展が飢餓や貧困からの脱出のカギとなる」と強調した。

飢餓問題について、国際農業開発基金(IFAD)のカナヨ・F・ウワンゼ総裁は「発展途上国で貧困と飢餓に直面しているのは小規模な農家の人々が多い。しかし彼らは自分の食糧を確保することができるだけでなく、さらに多くの食糧問題を改善し、経済を成長させる能力を秘めている。こうした小規模農家の発展の可能性を伸ばし、飢餓人口を減らすためには、各国政府は国際社会の支持の下で農業に投資し、彼らに十分な種子や肥料、技術や施設を提供しなければならない」と述べた。

また、国連世界食糧計画(WFP)のジョゼット・シーラン事務局長は「金融危機は世界の飢餓問題を非常に切迫した状況に追い込んだ。世界は今こそ団結して長期的な問題解決策を探るとともに、飢餓に直面している人々を救わねばならない」との見解を示した。(翻訳・編集/HA)

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