中国で働く日本人女性「ことあるごとに感じる日本と異なる基準と感覚」―中国メディア

人民網日本語版    2018年1月7日(日) 20時40分

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中国は門を入ってから目的とする建物までの距離が長い。日本人の感覚からすれば無駄とも思えるような謎の空間が存在する。すぐ前に見えているはずなのに、なかなかその建物にたどり着かない。そのたびに私は「中国って広いなぁー」と中国の広大さを実感している。

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中国の建物は基本、門を入ってから目的とする建物までの距離が長い。中国に比べ、せまい土地に生きる日本人の感覚からすれば無駄とも思えるような(決して無駄ではないのだが)謎の空間が門と建物の間に存在する。すぐ前に見えているはずなのに、なかなかその建物にたどり着かない。そのたびに私は「中国って広いなぁー」と中国の広大さを実感している。

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私は今、「西安外国語大学附属西安外国語学校」という小・中・高一貫校で日本語教師として勤務している。西安は、古くからの歴史があり、日本から遣隋使や遣唐使が送られた長安としても有名な街である。赴任した当初、案内してくれた先生から、「うちの学校はそんなに広くないですよ」と言われたが、門から教室、教室から食堂まで、食堂から運動場までの道は想像したよりも遠かった。「この料理はそんなに辛くないですよ」と言われて食べてみた料理が必ず辛いように、中国での基準の違いをいつも感じている。

この間、ある学生が作文の授業で「世界は一つの村となろうとしています」という文章を書いていた。中国語では「地球村」といい、ネットや交通の発達により、国と国、人と人との距離は近くなり、一つの村のようになってきているという意味があるらしい。私も中国でその感覚と似たような体験をした。日本語スピーチコンテストの審査員のため、西安から湖南省まで出張した時のことだ。距離にして約1200km。以前中国を旅行した時の経験から考えて移動に2日ほどかかるイメージだったが、近年中国では、高速鉄道が発達したため、その距離をなんと7時間で移動できてしまった。感動にも似た、なんともいえない気持ちになった。交通が発達し、確かに国の距離も近くなったという気がした。さらに現在中国では、「一帯一路」という現代版シルクロードの建設が計画されており、西安の子どもたちは他国と「つながる」ということを自然に受け入れている印象がある。

今いる学校では、国連公用語(英・仏・露・アラビア・スペイン)の他に韓国語、ドイツ語、日本語の外国語クラスがある。英語は必須となっており、他の言語は選択制で小学校から授業がある。国と国との距離の近さを実感している中国の学生たちは、コミュニケーションの手段として外国語を学ぶのにとても意欲的だ。中国語と英語ができれば世界の大体の人と会話できる今の世の中で日本に興味をもち、日本語の学習を選択してくれた学生に感謝の気持ちをもちながら、これからの活動を続けていきたいと思う。

陝西省西安外国語大学附属西安外国語学校 日本語教師 渡部宏美(提供/人民網日本語版

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