中国人のゲテモノ食いは理解不能、熊の手が「珍味」とされる理由は?―中国

Record China    2009年6月16日(火) 12時23分

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14日、熊の手をはじめ、さまざまな野生動物を「珍味」として珍重する中国の価値観が、海外諸国にとってはとうてい受け入れられるものではないとする中国紙の取材結果が報じられた。

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2009年6月14日、広西チワン族自治区で今月7日、密猟の犠牲になったと思われる国家級保護動物・ツキノワグマの手173個が押収されたが、こうした熊の手をはじめ、さまざまな野生動物を「珍味」として珍重する中国の価値観が、海外諸国にとってはとうてい受け入れられるものではないとする中国紙の取材結果が報じられた。環球時報の報道。

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中国において熊の手を食するようになったのはおよそ2300〜2400年前と見られている。中国全土の美味を集めた宮廷料理「満漢全席」の1メニューとしても知られる(注:現在はラクダの足や豚足で代替されている)。とくに冬眠を終えたばかり、春先の「右手」は最高級品とされ、闇業者によると1つ3000〜4000元(約4万3000〜5万8000円)の値がつくこともあるという。味は豚の脂身に似ておりとくに美味というわけではないようだが、高タンパクでコラーゲン豊富だという。ちなみに、熊の胆汁を乾燥させた「熊胆(ゆうたん)」という漢方薬材は、胃腸症状や肝臓に効果があるとして珍重されている。食による健康管理を重んじる中国人のこと、「滋養のためなら」との理由で、さまざまな“ゲテモノ”を食す勇気のある人も存在する。

英紙・ガーディアン電子版が5月15日付で、「野生動物を食する習慣があるのはなにも中国だけではない。ただし、その規模から考えれば、世界でこれほど野生動物を食する国はないと言える」と報じた際にも、世界各国から驚きと非難のコメントが1600件も寄せられたという。しかし、世界にはほかにも“ゲテモノ”食いの国家は存在する。隣国の韓国は犬肉を食することでたびたび非難を受け、同じく日本もクジラ肉や馬肉を食する習慣がある。そんな両国にも、熊の手を食する習慣はないようだ。記者の取材によれば、欧米や東南アジア諸国も同様に、「生臭い」「不衛生だ」などの理由で熊肉を食する国家はないという。

なお、中国野生動物保護協会の調査によると、中国の都市部で野生動物を常食している人の割合は回答者全体の2.8%、“ゲテモノ食い”で有名な広東省でも4.1%にとどまっている。中国では89年に「野生動物保護法」が制定されたが、現在も野生動物を提供する飲食店が摘発されるケースはなくなることがない。なお、漢方医の王宣(ワン・シュエン)女史によると、熊の手の栄養価は特別高いとも言えず、豚足で十分代替できるとのことである。(翻訳・編集/愛玉)

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