現代的な端午節のあり方とは?伝統祭日の意義めぐり意見さまざま―中国

Record China    2009年5月28日(木) 10時13分

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28日、今日は中国の伝統的な祭日・端午節にあたる。昨年から法定休日に指定されたが、この伝統祝日の位置づけについてはなお多くの議論があるという。写真は遼寧市の小学校。端午節の文化を体験する学習会が開かれた。

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2009年5月28日、旧暦5月5日にあたる今日は中国の伝統的な祭日・端午節。2008年の法定休日改革により国民の休日として指定されてから2年目となる。伝統的な祝日の復活は中国の伝統文化を見直すという動きに沿ったものだが、その位置づけについてはなお多くの議論があるという。27日、中国新聞網が伝えた。

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端午節といえば、中国戦国時代の政治家、詩人である屈原を記念したものとして知られる。しかし古代においては孝女曹娥、薬王、蚕神、張天師、鍾馗など諸神を祭る日であり、病気を避け幸福を祈願する儀礼であった。旧暦5月が高温多湿で疫病が発生しやすい季節であったためといわれる。中国の民俗専門家・郭蓮純(グゥオ・リエンチュン)氏はこうした伝統的な意味を現代に復活させるべきと主張、端午節を「全国衛生防疫節」として国民教育に役立たせるべきと主張している。

もう一つ、注目を集めている主張が端午節のゴールデンウィーク化。もともと中国では5月1日からの1週間が春のゴールデンウィークとなっていた。しかし法定休日改革により短縮され、その分の休暇が端午節をはじめとする伝統的祭日に割り当てられた。しかし長期休暇がもたらす経済効果を重視し復活させるべきとの意見も上がっている。今年の「両会」(全国人民代表大会と中国人民政治協商会議)では端午節からの1週間を黄金週間に指定するべきとの意見が提出された。一方で長期休暇を娯楽に興じて過ごすばかりでは伝統的祝日の意味がないとの反論もある。

端午節の復活にあたり問題となっているのはいかに「内容」を取り戻すか。ドラゴンボートレースなど各地でさまざまな活動が行われているとはいえ、大多数の中国人にとって端午節は「チマキを食べるだけ」のもの。ゆえに「チマキ節」との別称もある。専門家は無形文化保護、伝統祝日の復活という観点からかつての風習を取り戻すべきと主張しているが、現代に適合した要素がなければ受け入れられはしないだろう。思うに古代の端午節も当時の人々にとっては楽しみだったのであり、いかにして現代人の「楽しみ」にするかが問われている。(翻訳・編集/KT)

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