2009年4月23日、環球時報によると、AFP通信（フランス通信社）は21日、「手に入れるのは簡単だが使えない中国のニセ学位」と題した記事で、中国にあふれるニセ証書の現状を伝えた。

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1時間ほどの手間と約20ユーロ（約2500円）があれば、中国では簡単に大学の卒業証書を手に入れることができる。中国ではニセの卒業証書もニセ結婚証明書やニセ運転免許証同様、簡単に作れる。このため中国政府は卒業証書や学位の検索認証システムを導入し、不正防止と摘発に取り組んでいる。最近ではフランスの大学が中国人留学生の学位不正取得に関与していたとの報道もあり、事態はさらに深刻な状況になっている。

中国の大都市や地方都市では、街中にある壁のいたるところに「ニセ学位売ります」の貼り紙がある。その相場は200元（約2800円）から300元（約4200円）ほど。さらに費用を上乗せすれば、成績表や学籍簿まで偽造することができるという。

フランスのある教育学者は、確認請求された中国留学生の学位のうち、毎年3％から4％がニセモノであると指摘。中国教育部の2002年の発表では、中国でニセ学位を有する人は50万人にのぼると見られている。さらに、金銭の授受ではなく縁故や情実で発行する卒業証書も存在する。証書そのものは大学が発行した正真正銘の本物だが、一度も授業を受けたことがない学生に与えられるケースすらある。これらの学生の多くが政府機関や企業から公費で派遣された特待生であるため、必ず卒業して学位を取得しなければならず、こうした状況が不正を生む一因になっているという。（翻訳・編集/本郷）