拡大
世界は、国別でも、産業別にみても2極化が進んでいる。中国は数少ない世界経済のけん引役。環境や交通インフラビジネスは有望で、各国は経済対策でも主力に挙げており、資金も確実に回り始め、着火しつつある。写真は閉幕直後の全人代。
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今後の中国株について、証券アナリストの藤村哲也氏(ライジングブル投資顧問代表)に産業の面から解説してもらった。
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━━経済的に希望の光の見えるところと絶望的な状況のところがはっきりと分かれてきています
希望の光の見えるところの代表格がいうまでもなく中国経済です。先日開幕した全人代(日本の国会に相当)ではGDP8%成長を2009年も死守していくことを発表しています。8%成長を堅持できるか否かは賛否両論ありますが、国家財政にも余力があり打つ手がまだまだあり多くの期待をもてます。中国経済にもいろいろと問題はありますが、10年の上海万博に向けて世界経済のけん引役となる可能性は非常に高いのではないでしょうか。
━━中国以外は厳しい経済環境が続いています
日米欧ともにマイナス成長をどこまで食い止めるかに躍起となっていますし、隣の国のロシアや東欧諸国は今回の金融問題のあおりを受けて深刻化しております。国債や通貨も暴落するなど同じBRIC’sでも明暗を分けております。一部ではデフォルト懸念も出てきており、国家経済は二極化し、強弱感が強まっているのが現状です。
━━産業面でも2極化が進み始めたようです
明るい展望が見える代表格は、やはり環境や交通インフラビジネス。各国の経済対策でも主力に挙げており、資金も確実に回り始め、着火しつつあります。環境ビジネスは今まで欧州中心であったのが、米国、日本、中国と続々と政策面での支援や政治面での後押しでますます本格化していくことでしょう。
特に風力(太陽光)発電ビジネスと送電網の整備、鉄道インフラなどは拡大余地が非常に大きいと判断しています。この点、日本株では日本碍子(5333)など、中国株では高速電動設備(香港●00658)などに特に期待を寄せております。今年は大きく値幅を取れる機会が何度もあると思います。
━━先行きが暗い産業とはどの業界でしょうか?
金融、不動産、自動車ビジネスなどは今までのつけが回り、そう簡単に浮上してくることは難しいでしょう。といいますか、日々ますます深刻化していっているのが現状です。完全に負のスパイラルに陥っており最終局面までにはまだ時間がかかるでしょう。政府からの支援も金融システムの崩壊や失業を防ぐ意味合いが強く、株主や経営者を助ける方向性ではありません。誰が今までの責任を負担するかというと株主や経営者となるのではないでしょうか?
株価は、経済の実態を確実に反映しております。それに沿った投資をしていかないと希望の光は見えてきません。絶望へ向かうのか希望へと向かうのかは今の一つ一つの決断にかかっているのではないでしょうか?弊社の各種ポートフォリオでは中国株、日本株ともにこの3月は大きく動くかもしれません。是非今後の動向にご注目ください。
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