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時代の空気を的確にとらえた作品を絵画・写真・映像・インスタレーションなど多角的な手法で展開するアーティスト、ジャン・モン。油彩画の連作「私の枝」では、個々の作品を不規則に壁に配し、映像の流れるモニターを組み合わせた空間構成的な展示方法も試みる。
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絵画・写真・映像・インスタレーションなど多角的な創作活動を展開するアーティスト・張[金孟](ジャン・モン)。密閉されたプライベート空間と化した現代の家庭を表現する「家庭box」と題されたインスタレーション作品に代表されるように、時代の空気を的確にとらえた作品で高い評価を博している。
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「私の枝(我的樹枝)」と題された油彩画の連作では、キャンバスの大小が異なる個々の作品を不規則に壁に配し、映像の流れるテレビモニターを組み合わせた空間構成的な展示方法も試みている。まるで漫画の登場人物のようなタッチで描かれた旅人は、真っ白なキャンバスの中で非常にちっぽけで孤独な存在感を放っており、その手に握られた枝は、旅人が自身の居場所を探し求める道しるべのように、その旅路にまとわりついている。細く、頼りなく、葉も芽生えていないが、枯れることなく確実に枝葉を伸ばす生命力をどこかに湛えているようにも見える。(文/山上仁奈)
●張[金孟](ジャン・モン)
中国の現代アーティスト。1972年生まれ。天津美術学院版画学部卒業。現在は同学院デジタルメディア芸術学部で教鞭を執るかたわら、天津を拠点に創作活動を展開している。代表作に「私の枝(我的樹枝)」「私の服(我的衣服)」「家庭box」など。
写真提供:匯泰国際文化発展有限公司(中国・天津)
※週末美術館では、中華圏のアーティストを中心に日本や世界各地の写真作品、美術作品、書道作品など様々なジャンルの作品をご紹介していきます。