<早分かり><中仏>「史上最良の関係」から不買運動へ、サルコジ政権の軌跡

Record China    2009年1月28日(水) 14時26分

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27日、温家宝首相は欧州歴訪に旅だった。しかしフランスを素通りし、仏中関係の緊張が今なお続いていることを浮き彫りにした。写真は07年、中国を訪問したサルコジ大統領。

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2009年1月27日、温家宝(ウェン・ジアバオ)首相は欧州歴訪に旅だった。しかし欧州連合(EU)主要国であるフランスを素通りし、仏中関係の緊張が今なお続いていることを浮き彫りにした。サルコジ仏大統領就任後、「史上最良」とまで言われた両国関係はジェットコースターのような振れ幅で大きく変化している。

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2007年、フランスでニコラ・サルコジ大統領が誕生した。人権問題などでの対中批判が目立ったシラク前大統領から一転、実業界との関係が深いサルコジ大統領は経済関係を強化するべく積極的な対中外交を展開した。同年12月には多くの企業家を率いて訪中し、エアバスや原発の売り込みに成功した。

「史上最良」といわれた蜜月関係が一転したのは08年3月、チベット暴動が引き金となった。人権問題への批判を強めるフランスに中国が反発、4月にパリで行われた北京五輪聖火リレーの妨害事件で緊張はピークに達し、中国国内では仏系大手スーパー・カルフールの不買運動が始まるなど対仏感情は大きく悪化した。

サルコジ大統領が北京五輪開会式に出席したことで、いったんは「手打ち」したかに見えた関係悪化だが、昨年12月にポーランドでダライ・ラマ14世と会談したことで再び表面化する。中国政府は同じく12月に予定されていた欧州連合(EU)・中国サミットのボイコットを決定、エアバス社との契約を延期するなど反発した。

世界的な経済危機のさなか、巨大な市場を抱える中国との関係回復はサルコジ大統領にとって喫緊の課題となる。人権問題という「障害」を抱えながら、いかに対中関係を改善するか、大統領の手腕が注目されている。(翻訳・編集/KT)

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