「渡れない南北境界橋」で観光誘致アピール!?―江蘇省淮安市

Record China    2008年11月15日(土) 23時41分

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13日、観光客誘致を目的に、国土の南北境界線を謳った橋梁を建築中の江蘇省淮安市で、工事が2か月近くも中断したままとなっている。身長160cm以上の人が橋を渡ろうとすると頭がつかえて通れないという。

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2003年11月13日、「われこそが中国北部と南部の境界地点である」と主張し、南北境界線を謳ったシンボルを建設中の江蘇省淮安市で、工事が2か月近くもストップしたままと報じられた。その原因は、あまりにも無計画でずさんな工程にあった。環球時報の報道。

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建設中の「中国南北境界線標識」は、長江、黄河に並ぶ中国第3の大河である淮河にかけられる橋梁。先月1日には、「南北境界」を示す標識が取り付けられたものの、その後工事は中止となっている。現場責任者によると、橋に渡した梁の位置が低すぎたため、身長160cm以上の人が橋を渡ろうとすると頭がつかえて通れないという。

同市は歴史上、水上交通と陸上交通の交替地点であり、ここを境として言語や風俗における文化にはっきりと「南北差」が表れることから、ここが「南北の境目」と同市は主張している。国土の広い中国では文化や習慣、言語、気候、人々の気質に至るまで南北の差が大きいため、「南北の境目」を定めることは、個人のアイデンティティに関わってくる。

中国人は、出身地を非常に重視するため、「北部出身」か「南部出身」かの違いは大きい。このため、同市の主張に対しては他省からシビアな意見も出ている。しかし、同市はこの「南北境界線」をひとつのセールスポイントにしたて、さらに同市が周恩来の出身地でもあり、中国四大料理のひとつ・淮揚料理のふるさとでもある点から、さらなる「観光立国」を目指す思惑だが、冗談にもならない工事のずさんさで頓挫してしまったかたちだ。(翻訳・編集/愛玉)

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