<点描・北京五輪>朝倉浩之の眼・競技場も準備着々

Record China    2008年8月7日(木) 20時20分

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北京五輪開幕まであとわずか。各国の有力選手が次々と北京入りする中、彼らを待つ競技場も、着々と準備が進んでいる。写真はソフトボールの会場、豊台ソフトボール場。

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北京五輪開幕まであと3日。各国の有力選手が次々と北京入りする中、彼らを待つ競技場も、着々と準備が進んでいる。

運営スタッフが担当の競技場に配備されるのは試合開始日の1週間前。五輪組織委員会の規定により、7日前からスタッフが全ての持ち場に着き、人員的には準備オーケーとなる。そして、5日前にメディアセンターがオープンし、対外的に受け入れが開始となる。

12日から試合が始まるソフトボールの会場、豊台ソフトボール場は5日、全ての職員、ボランティアらが持ち場につき、あとは選手、メディアを待つばかりとなった。

今日は朝9時から、場内でボランティアの結団式が行われ、大学生や北京市民によって構成された800名のボランティアが集い、北京五輪の成功に向けて、力強く宣誓を行った。

ボランティアといっても範囲は広く、試合進行、メディア対応、駐車場スタッフなどから、医師・看護師などの医療スタッフ、警備スタッフなど専門的な人たちも含まれている。鮮やかなブルーのシャツを着ているから、会場内では非常に分かりやすい。

結団式の後、職員、ボランティアはそれぞれの担当に分かれて、最後のシミュレーションを行った。

このうち、メディア対応のシミュレーションも非常に綿密だ。新聞・雑誌等の記者がスタジアムに入ってから、試合を観戦し、選手を取材し、記者会見を行うまでの全ての行程を再現し、演習を行う。メディア担当といっても、最初の受付、記者室、スタンドの記者席、選手の取材を行うミックスゾーン、記者会見室などそれぞれの部門で細かく担当が分かれる。さらに、選手コメントをとって公式ページに掲載するONS(オリンピックニュースサービス)、選手名簿や成績などを印刷して配布する「成績広報」などの職責もあり、それぞれの部門が協力しながら、シミュレーションを完成させていく。

少し荒い部分もあったが、聞けば、こういった「総合演習」は今回で、すでに4回目だそうだ。途中、モニターなどの設備がある記者席にシートをかぶせた際、「何で縛ればよいか」で1時間ほど討論が続くなど、少し「中国らしい」部分もあったが、スタッフたちの真剣な表情さから一生懸命さ、北京五輪の成功への思いがひしひしと伝わってきた。

「あと1か月」から「あと3日」までが何て短かったことか…。何年も前から準備を進めてきたスタッフたちの「熱い夏」がまもなく本番を迎える。

<注:この文章は筆者の承諾を得て個人ブログから転載したものです>

■筆者プロフィール:朝倉浩之

奈良県出身。同志社大学卒業後、民放テレビ局に入社。スポーツをメインにキャスター、ディレクターとしてスポーツ・ニュース・ドキュメンタリー等の制作・取材に関わる。現在は中国にわたり、中国スポーツの取材、執筆を行いつつ、北京の「今」をレポートする中国国際放送などの各種ラジオ番組などにも出演している。

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