2008年8月4日、発電用石炭の供給不足と夏季電力需要の増加を受け、山東省の電力不足が10年来で最悪の状態に陥った。3日付新華社電によると、7月29日現在、同省の電力不足分は1022万キロワットとなり、同省需要全体の3分の1に達した。ここまで電力が不足するのは全国でも珍しいケースだという。

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同省にある発電所58カ所の設備容量は計4422万キロワット。うち火力発電ユニットが全体の99％を占めており、原燃料となる石炭の不足が発電量の減少に直結した。同省では山西、河北、河南、陝西など外部からの買い付けが需要量の70％を占めるが、輸送能力の不足から発電所の在庫量を圧縮し、一部の発電所では運転を停止している。また、エアコンの使用量増加など、夏季の電力需要が増加していることも、電力不足に拍車をかけている。

山東電力集団公司の関係者によると、08年の同省の最大電力需要は3700万キロワットとなる見通し。5月13日から電力不足が鮮明化しており、特に7月に入ってからは発電用石炭の在庫低下を受けて電力不足がさらに深刻化している。現在は今年に入ってから2回目となる電力制限を実施中。7月末からは華北電網による75万キロワットの送電支援を受けている。（翻訳・編集/KS）