北京市民の平均寿命81.95歳、日本には及ばないが韓国・ドイツ並みに

Record China    2017年11月9日(木) 1時10分

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北京市内で行われた「北京健康都市建設研究報告(2017)」の正式発表会で、北京市戸籍を持つ住民(北京市民)の2015年における平均寿命は81.95歳で、日本とは差があるが韓国、ドイツ並みになったことが明らかにされた。写真は北京。

北京市メディアの北京晨報によると、同市内で7日に行われた「北京健康都市建設研究報告(2017)」の正式発表会で、北京市戸籍を持つ住民(北京市民)の2015年における平均寿命は81.95歳で、日本とは差があるが韓国、ドイツ並みになったことが明らかにされた。

北京市民の平均寿命は全国平均の76.1歳よりも5.85年長いが、上海市民の82.75歳には及ばない。報告書は北京市民の平均寿命について「全世界の高収入国家の平均レベルに達した。韓国の82.3歳、ドイツの81歳に匹敵する。ただし、長期にわたり平均寿命がトップクラスである日本の83.7歳とはまだ差がある」と紹介した。

平均寿命が伸びた大きな要因は乳幼児死亡率の大幅な低下だ。1949年には11.760%だった北京市の乳幼児死亡率は、2015年には0.242%にまで低下。英米など多くの先進国より低くなり、スウェーデンノルウェー、日本、韓国などに接近した。

一方で、北京市民の死因も大きく変化した。2015年における北京市民の死因で最も多かったのは悪性腫瘍の27.4%で、心臓病が25.7%、脳血管病が19.6%と、上位3種の病気により死亡する人の割合は全体の7割を超えた。

報告書は、中華人民共和国成立以来、北京市民の健康における重要指標は巨大な改善を見たと指摘。ただし、総体的な健康水準は先進国のレベルに到達した一方で、慢性の非伝染性疾患の罹患率の高まり、大気汚染による深刻な被害、住民の健康意識の不足、健康を重視する社会の雰囲気の欠落など、多くの課題は残っていると指摘した。

報告書は「北京市戸籍を持つ住民」を対象にしており、北京市以外の出身で「臨時戸籍」を取得して同市に居住して労働する人やその家族についての平均寿命などの情報は不明。

なお、日本の都道府県別の平均寿命は2012年時点で男性では全国平均が79.59歳、最長の長野県が80.88歳、最短の青森県が77.28歳。女性は全国平均が86.35歳で、最長の長野県が87.18歳、最短の青森県が85.34歳。最長の長野県と最短の青森県の差は男性が3.6年で、女性は1.84年だ。

中国メディアの網易が9月24日に発表した記事によると、2010年時点において中国の省クラス行政区画(省・中央直轄市・民族自治区)で平均寿命が最も長かったのは上海市で80.3歳、最も短かったのはチベット自治区の68.2歳で、両者の差は12.1年だった。平均寿命が上海市よりも5年以上短かったのは18地域で、全国31の省クラス行政区画の半数を超えた。中国では平均寿命の面でも地域格差が極めて大きい状態が続いている。(翻訳・編集/如月隼人

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