トランプ氏訪日「日米同盟の固さは見た目だけ、安倍首相は自信なし」―中国人学者

Record China    2017年11月6日(月) 17時0分

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6日、中国の政府系シンクタンク、中国社会科学院世界経済・政治研究所助理研究員の肖河氏は、トランプ米大統領の日本訪問に関連し、「日米同盟の固さは見た目だけ」と論じている。資料写真。

2017年11月6日、中国・北京紙の新京報は、「日米同盟の固さは見た目だけ」とする、中国の政府系シンクタンク、中国社会科学院世界経済・政治研究所助理研究員の肖河(シャオ・ホー)氏の論評記事を掲載した。

記事はまず、「安倍首相は、トランプ米大統領が自らの外交を支持し続けてくれるかどうかに心細さを感じ、さらにはトランプ大統領が日本を『急襲』することを心配している」と指摘する。

トランプ大統領は5日に日本に到着し、12日間に及ぶアジア5カ国歴訪を正式に開始した。記事は「トランプ大統領がその最初の演説で、米国と日本の軍事同盟を称賛した」とし「これはすべてが順調なように見える」と指摘する。

その上で「米国と日本は、日本がより自主性のあるアジア太平洋の同盟国になり、安全保障上でより重要な役割を果たすことを願っている。だが双方の違いがますます明らかになっている。少なくとも現段階では、トランプ政権は日本に対し、安倍政権が望む以上の役割を果たすことを期待している」とし、「ホワイトハウスの立場から言えば、米国が『虎を野に放す』最終的な目標は、日本がアジア太平洋地域で『独自の道を歩める』ようにすることであり、米国に代わって中国の影響力を制限する責任を引き受けることだ。だが短期的には、日本社会は自分たちにそのような能力があり、そうした重い責任を担えるとは考えておらず、日本の政治意志は米国の期待を支えられるものではない」とした。

また、「問題なのは、ワシントンの権力を握っているトランプ大統領が、同盟の安定性と国際的なリーダーシップにあまり重きを置かないことだ。トランプ大統領は米国の外交姿勢が他国の米国追随に影響を与えることを少しも心配せず、いつでも『東アジアからの撤退』を行う可能性がある」とし、それと対照的に「『東アジアで中国に対抗する米国の代理人』として自ら努力してきた日本は、このビジネスマン大統領が安全保障問題で『日本を裏切らない』ことを保証することを最優先としている」と指摘。安倍首相が、トランプ大統領の訪日に際し、世界ランク4位のゴルフ界のスーパースターを招き華麗なゴルフ外交を展開したこと、女性活躍に関する国際会議に参加したトランプ大統領の補佐官で長女のイバンカ氏に全面的に同行したことについて、「そうした状況の出現を予防し、トランプ大統領のアジア歴訪中に日本の立場が弱まることがないようにするためだ」と論じた。

そして、「過去の経験から『ご機嫌取り』はトランプ大統領に対し奇跡的な効果を上げることは証明されている。だが今回の訪問では、北朝鮮問題にしろ中国問題にしろ、その政策は米国にとって極めて重要なものだ」とし「安倍首相は、トランプ米大統領が自らの外交を支持し続けてくれるかどうかに心細さを感じ、さらにはトランプ大統領が日本を『急襲』することを心配している」と繰り返した。

記事は最後に、トランプ大統領が日本の前にハワイに立ち寄り、1941年の旧日本軍による真珠湾攻撃で沈没した戦艦アリゾナの乗組員を追悼するアリゾナ記念館を訪問したことについて「日本国内の疑念を強めている」とし、「これは安倍政権と日本社会が日米関係に『自信がない』ことを反映したものであり、これはまさに日米の同盟の位置付けに対する深い相違の表れでもある」と結んだ。(翻訳・編集/柳川)

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